二胡工房 光舜堂

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二胡の調整通信講座。その5、弓について。

2011-05-23 15:43:36 | ■工房便り 総合 
これは私も気がつかなかったことです。

弓による雑音の発生というのがあります。

特徴的なのは、弓を引いているときに、ロングトーンなどでその途中で金属音的な音が出ることがあります。

これは、尻尾の毛の枝毛がる場合があります。

良く探して見ると見つけられます。

これは切り落すのが最善でしょう。

また、千斤や、駒を取り替えても、キーンという金属音が出る場合もあります。

これを直すのには、千斤を緩めて、棹から20ミリぐらいだったものなら、23ミリぐらいにします。

そうするとこれはかなり直せます。多分弦を強く張ることで、弦の鳴りの斑を平均化するからかもしれませんが、

昨日ご来店の方の二胡の調整をしていた時、千斤や駒全ての知識を総動員しても、

このキーンが治らなかったものがあります。

かろうじて千斤を緩めて、この金属音を抑えはしたのですが、自分的には今一つ納得しづらかったのです。

しかし、お客様が、折角だから、この評判の良い弓購入したいと、毛の250本のタイプを付け変えました。

すると今まで気になっていた、金属音が見事に消えました。5、6年も使って変えていなかった弓だそうです。

何処かに弓の毛が原因となる雑音の問題があったのでしょう。

そこで、他の自分の手持ちの、中国製の物でやってみました。

半分は、弓を新しく交換することで、開放弦の金属音が無くなります。

特に、弓の毛が200本を超えるのが望ましいと思います。

西野和宏

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2 Comments

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もし (Jimmy)
2011-05-23 20:48:17
ブレーキ鳴きと同じメカイズムなら、、、いわゆる自励振動というやつだったと思います。

暇なときに安定判別でもやってみましょうかね。
あ~でもパラメーターが分からないから無理か。もしそうだとするときっと毛の本数だけではなくて松脂の影響もあるはずです。粘り気の少ないやつでも変わるかも。
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自己レスです (Jimmy)
2011-05-24 23:16:45
きっと逆ですわ。普通が自励振動じゃないかと思います。ではこの現象は何か、、、良い研究テーマです。

で、大御所によると毛の本数は330本以上が良いということでしたね。根拠は不明ですが、経験なんでしょね。
ただ最近はナイロン毛で誤魔化している粗悪品があるようです。気を付けましょう。
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