二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

楽器のレベル。その3

2012-07-23 08:31:31 | ■工房便り 総合 
木にはそれぞれ固有の振動があります。

それぞれに鳴り方も違いますし、音色も違います。

金額は多分、それらが希少だということから決められているようなところがあります。

中国では二胡を作る木の値段は、重さで決まります。

グラム幾らということになっているようです。

日本では体積で決められます、1立方メートル幾らということです。

一本の木でも、その部分部分によっては質が違います。

胴に作れば良い処、棹にしたら良い処、色々有ります。

ところがこれらがうまく組み合わさって、そこに更に似合った皮が、適正に張られている。

これが出来上がっているのが、レベルの高い楽器ということが出来ます。

これらは、楽器作りが、何時かは一度は出来ると良いと望んでいる最高の楽器と言えます。

それを目指して楽器作りは仕事をするのです。

その最高の組み合わせが出来るまでの、過程でしかないのだと思います。

ですから、今作られている二胡はすべて、95点止まりなのではないでしょうか。

但し、全ての二胡がそのように作られているというのは考えにくいのです。

いくら物価の安い中国といえども、300元(3900円)で作れるものというのは、限界があります。

では3000元(39000円)ならどの程度かということです。

この金額は、殆ど日本の初任給ぐらいだと言われています。

これも日本で差があることですけれども、大体、10万代の終わりから20万台の初めくらいと考えた時に。

日本で販売している他の楽器などの値段も考え合わせると、良い処かなという感じがします。

もちろん楽器ですから、幾らでも良い物はあります。

先ほど私が言っていた95点くらいの楽器というのは、1万元以上のものに関してです。

これらは各工房がこれぞと力を入れて、楽器としての最善を尽くしたものということが出来ます。

更にいうとその上のクラス、普通に販売されていないクラスがあります。

殆ど注文で演奏家の為に作るか、国家的な贈答品などに使われるものです。

これこそしっかりとした銘の入ったもので、音楽大学の教授クラスの紹介が無いと買えないというものでしょう。

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