二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

ハンデ、、、

2014-11-18 10:18:19 | ■工房便り 総合 
上は二胡のスクリュー下はヴァイオリンの、


今インテリアのデザインの仕事がさっとう、ほんと、殺到しています。これが無いと二胡屋はやっていけません、たまに二胡や止めようかなどと思うのはこんな時ですね。眠い。。

今までに建築そのものも設計してきていますが、好きなのはインテリアデザインでしょうね。

建築は真っ白な紙に好きなように(法律の範囲以内ですが)絵をかけます。

インテリアデザインは、既にハンデを背負っています。

受け取る図面にもう形が書かれていたり、設備、エアコンや上下水道などの位置関係、出入り口の位置などがもう既に決まっています。

その中で何とかやりくりして自分の形を描き出すか、あるいはそれをハンデとも思わずそれを活かすことがインテリアデザインなのです。
ハンデと言えば、、、

日本の中で二胡、あるいは二胡関連の物を作っていくのが、こんなにハンデを背負わなければいけないというのが、

最近、とてもありがたく思っています。

これは、嫌味でもなく偏屈で言っているわけでもありません。

まず、弓を作るために竹を半加工された竹を仕入れるだけで、来るものが毎回違う。

面白いのは毛を引っ張る為の、手元のねじ一つにしても毎回デザインも違います。

そしてネジそのものが違います。

あるお客さまに言われて良く良く調べてみると、ネジをいっぱいに回しきった時にヴァイオリンも、二胡も以前はカチッと止まったのです。

ところがネジを回しきった時に最後の所がフリーになっていて空回りするネジもあるのです。

これは不良品と、メーカーに問い合わせたところ、

実は最近は皆こうなってきているのだそうです。最後まで回しきった時に二胡の場合は、竹に負担がかかり過ぎる、だから最後はフリーにしてその負担をなくしているのだ、、(偉いですね中国でも研究している人はいるのですちょっとほっとしますというか中国の方が二胡はどんどん進化しているのです、置いていかれるのは日本だけですかね、教えている人たちの資質の問題でしょう)、

???、確かに、その方が、最後までネジで引っ張りきるよりははるかに竹に負担がかからない、

ヴァイオリンのねじは2センチくらいきり切ってありません。

ところが二胡の場合は色々な弾き方が有、ピンと毛を張り切って演奏するひとから、

まるで竹が胴の下まで曲がるくらいに毛を緩く張る人もいます。

おかげで二胡の手元のねじは3センチくらいも切ってあり、その動く幅がとても大きいのです。

それを考えた時に最後の所がフリーになっているのはとても合理的な気がしました。

ところが、ところが、全部がそれならまだかわいいのですが、半分でしたね。

竹にしろ何とかそのまま使えるのは、半分、ネジも半分。全部そろえるのは出来ないのだろうかと、考えてしまいます。

こんな事はまだかわいい方でですね。

竹の太さのばらつきなどというのはもうどうしようもないほどです。

でもおかげで中胡二胡用の竹が手に入ったのです。

そして普通なら使えないほどの細い竹、これも目方を付けて硬く直して、むしろ、、、

その上日本にいる楽器屋さんからの横やり、、、これはスゴイです、ホントここに書きたくなってしまうほど、、書きましょうかUさん?

福音弓はそれほど脅威を与えているのですかね??

西野二胡は見ればわかります。聞けばさらにわかります。

ですから教室の先生方が、西野二胡を持ってくるななどというのはハンデの内には入らないくらいです。

色々、光舜堂にはいくなという先生もいますし、瓦版を配るなと言う先生もいますし。

おかげでほぉさんは、瓦版の5号を出しそびれています。

でも考えて下さいな、

私は光舜堂を日曜日きりやっていません、毎回15人から20人ぐらいの方が不具合のある二胡を持っていらっしゃいます。

年間52週ですから、平均すると800人ぐらいですか。

後5年やったとして、4000人くらいです。

リピーターも、会員も多いですから、実質は2000人位でしょうね。

たぶん私が見れる、直せる二胡は2000台位が良い所でしょう。

日本には二胡が10万台以上あるのです、お土産品と言われるものまで入れれば25万台輸入されているらしいです。

二胡を作るのはせいぜい月に1台、後、60台位でしょう、何も眼の色変えて反対するほどの数ではないのです。

そして作れる福音弓は今のところ精々頑張って15本。

そうすると、年間、180本。5年でたぶん900本でしかないです。

日本の二胡弾きさんの、3%でしょうね。

そのくらいになったら、たぶん張替えで追われて新しいのは作っていられないでしょう。

そんな小さな商売に、目の色変えて邪険に、あるいは敵対視しなくとも、、しなくともよいのではないかと、昔の中国の「大人」という言葉は無くなってしまったのですかね。

そして私と会った事の無い人にはわかりにくいかもしれませんが、

西野は、ハンデを背負わせれば、背負わせるほど、それをエネルギーに変えられるタイプなのですよ。(ここでインテリアをやって来たのが生きてきます。ますますます元気でなんと来年春にはもう一軒クラブ作るかも??)

メゲナイし、懲りないし、諦めないし、まるで昔の中国の、、そのままですかね。

ですから有難いことに、沢山周りからエネルギーをいただいています。

そしてかの国の作った楽器で有る事で、修理は尽きないです。(大笑い)

楽器修理の大好きな私としては(このこともインテリアと同じですね、ハンデ)大変ありがたい事です。







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