フルール・ダンテルディ

管理人の日常から萌えまで、風の吹くまま気の向くまま

coming and going letter-9-

2010年06月27日 | テガミバチ関連

注意!!
①これはいわゆるボーイズラブというジャンルの女性向け小説であり、同性間の恋愛を扱っており、性的表現を含みます。このジャンルに興味のない方、そのような内容を苦手とする方はお読みにならないよう願います。
②テ○ミバチ「サンダーランドJr.Xゴーシュ」です。このカップリングやゴーシュ受が苦手な方はご遠慮ください。
③設定については大部分捏造しております。くれぐれも信じないように!(笑)
④文章の一部は、うっかり目に入らないよう反転させることがあります。反転箇所は携帯からは読めません。ご了承ください。


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 そのまま彼の上に突っ伏して息を整えていたが、理性が戻ってくると血の気が引いた。ケガをさせてはいないか、彼の制止を聞いていなかったのではないかと心配になる。
 私はそっと体を起こし、ゴーシュを見下ろした。彼は眠っているように目を閉じて、少し速い呼吸をしていた。
「……ゴーシュ……?」
 彼はすぐに目を開け、何度か瞬いた。
「……はい」
 その声が落ち着いていたので、私はほっとした。
「大丈夫か?ひどく痛むとか、気分が悪いとかいうことはないか?」
「大丈夫……です……。少し…驚いただけで……」
 彼はおずおずと微笑んで、両手で目もとを拭った。彼を泣かせてしまったことに胸が痛んだが、その一方でぞわりと官能を刺激されてしまう。私は未練を残しながら、ゆっくり自分のものを引き抜いた。彼の眉がきつく寄せられ、抜けると同時に深い吐息をついて、脱力した。
 彼の横に寝そべり、まだ達していない彼のものを手で包み込む。やはり、後ろへの刺激だけでいけるようになるには、私も彼も経験を重ねないと無理だろう。
 彼は私の方に寝返りを打って身を寄せ、私の視線から逃れた。……彼のものはむしろ萎えていってしまって、私は困惑した。
「……ゴーシュ、やはり具合が悪いのか?」
 彼は首を振った。
「……すみません……。そうされるのは恥ずかしくて…とても、申し訳ない気がして……どうしたらいいのかわからなくなるんです……」
 彼が感じていることは、なんとなくわかった。彼の中では自分の快楽は「いけないこと」で、ましてそれを他人に与えてもらうことに、罪の意識を感じるのだろう。
「でも」
 彼は肘で体を支え起こした。
「誤解しないでください。あなたとこうするのが嫌だということではないんです。とても嬉しかったし、とても満足しているんです。特にさっきの……その……」
 彼は真っ赤になった。
「あそこに……入れられるの……気持ちよくて……びっくりしてます……」
「だが、痛かっただろう?」
 腕を伸ばして抱き込むと、彼は素直に私の腕の中に身を委ねた。
「……痛かったですけど、痛いのが気持ちよかったとかじゃなくて……この神経は痛いと感じてるのに、その横の神経は気持ちいいと感じているような……ばらばらな感覚が一度にあって……。それに、あなたの苦しそうな顔を見て、ぼくとこうするのが快感なんだと思ったら嬉しくて……」
 彼の声が震えた。
「……とても、幸せでした……」
 私は、彼の肩を摑んでそっと顔を上げさせた。彼の目には涙が溜まっていた。
「……好きです……博士……」
「私も……愛している、ゴーシュ……」
 私たちは互いに求め合い、激しい口づけを交わした。


 まだ眠っているゴーシュをそのままに起き出し、私は風呂に入り身繕いを整えてから彼を起こした。彼がシャワーを浴びている間にコーヒーを入れておく。基本的に三食とも外食なので、家にある食料といったらコーヒーや茶葉、アルコールの他は、つまみのチーズやナッツ類しかない。朝食はハチノスへの出勤途中の屋台でパンなどを買って、事務所で食べることにしている。
 服を着替え、椅子に座る彼の動作を見て、それほどダメージはないようだと安心した。二度目にしたあと、ぐったりしてすぐに眠ってしまった彼が少々心配だったのだ。
 ゴーシュは一旦家に戻らなければならないので、まだ町が動き始めていないような時間に彼を送り出さなければならなかった。ほとんど会話もせず(互いに照れてしまって、ろくに目も合わせてもいない)、コーヒーを一杯だけ飲んで彼は慌しく上着を羽織った。
「……お邪魔しました、博士」
「ああ。気をつけて」
 顔を伏せがちに挨拶した彼は、だがすぐにドアを開けようとはしなかった。私も本当は帰したくなくて、促したりしなかった。
「……博士……昨夜は、あんなにあなたの心を伝えてもらったのに、ぼくはほとんどお伝えできなかったような気がして……」
 俯いている彼の頬から耳までが赤く染まっていく。
「……また、していただけますか……」
「……」
 私は彼を抱きしめた。
「当たり前だろう。私の方こそ、こんなんじゃ全然伝えきれていないのに」
 このまま、また抱いてしまいたい衝動に駆られたが、私は全身の理性をかき集めて、腕を解いた。
「今日はあまり無理をするな。何かあったら診療室に来なさい。…それじゃあまた、ハチノスで」
「はい。失礼します」
 彼は顔を真っ赤にしたまま、帰っていった。玄関のドアにもたれかかって遠ざかる彼の足音を聞きながら、思いついた考えに私は口元を緩めた。
 そうだ、彼にテガミを書こう。今何をしているとか何があったとか、日常のことと、それから、会いたい……と。
 君が会いたくなったらこのテガミを届けてほしい、と往復書簡を彼に送ろう。私の研究室を唯一訪れてくれる、愛しいテガミバチに……。


  
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 この話のテーマはとゆーか、思いついたときのイメージというのは、「恋は、遠い日の花火ではない」です。(某ビールの宣伝…)ぶはーっ(笑)…って、サンダーランド博士の心境ですよ!
 アンバーグラウンドって、平均寿命短そうな気がするんですよ。食料も乏しいし、気候もおおむね寒冷ですし。人生50年という意識じゃないかな。そうすると、30過ぎの(例によって捏造設定です。飛行船事故当時26歳、この本では6年後の32歳、ゴーシュ17歳という設定・・・なんですけど、原作に出てきた事故当時の博士を見ると、もっと若そうだったしまったなあ・・・)博士としては私たちでいう40か50歳くらいの感覚?そりゃーもう「恋は遠い日の花火」ですよ。
 なのにいきなりピッチピチの美青年、しかも清らかさん(笑)とフォーリンラブですからねえ・・・そりゃあ驚くしうろたえるし「犯罪だろう(援交・・・?)」とも思うでしょうとも!逃げ腰になるのも無理はないっつーことで。
 しかし、受けがイかないやおいってどうなの…。まあしょっぱなからイッちゃう受けってのもなんだかなーと思っておりましたので、あえてそうしましたが。それなりに経験のある博士に開発していただくと良いと思います。もう若くないのでそんなに焦らないだろうし(笑)…ホントはロイド館長の方が手練れだと思うけど(爆)
 そういや例の博士とゴーシュのカバーイラストの「テガミバチ」DVDが届いたら、画面で見たよりゴーシュが色気虫で倒れそうになった・・・。「狙ってる・・・狙ってるよ、博士のバックを!」
 ワタクシそもそも年下攻めですからね~。疲れた中年の中間管理職を口説く美形の年下攻めが大好物ですから!なのに・・・なんだなんだこのイラストはーっ!?どう見てもゴーシュ攻め(少なくとも精神的には)の博士受けにしか見えないっつーの
 というわけで(どういうわけだ)、9回にもわたりおつきあいありがとうございました!次は・・・次があるかどうかわかりませんがまたお会いできることを祈りつつ。再見!


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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2010-10-12 22:10:06
もういっそのことゴーシュ×サンダーランドJr.でいいのではないのでしょうか。これ、ありだと思います!!
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Unknown (幸田萬里)
2010-10-13 19:29:02
名無し様・・・やっぱありですか(涙)でもでも、ゴーシュ総受けでもヨシ!のワタクシとしてはまだゴーシュ受で!いかせて(誰を?・・・って、いちいち下ネタすんな!)いただきます!
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