犯罪率の国際比較② 2010年02月26日 | Weblog 一般論として、犯罪発生件数やその増加を取りまとめるのは、犯罪の取り締まり当局(警察)自体であり、犯罪統計発表の仕方も予算獲得のため犯罪の増加や警察官の不足、国民の安全確保ニーズを強調しがちになる傾向がある。 調査統計の数字は貴重であり、この数字を元に適切な世論形成がなされなければ国民の意思が国策で左右される危険もある。
犯罪率の国際比較 2010年02月26日 | Weblog 日本の犯罪率は2005年に9.9%とスペインを除いて先進国中最低であった。 (OECD諸国間のデータ) 1990年~2005年の推移で見ても犯罪率は対OECD諸国比では低下しており、相対的に犯罪の少ない国としての地位を高めている。 すなわち、犯罪が増えているという当局やマスコミの発表とは異なり、日本は依然として犯罪の少ない安全な国であり、また安全な国としての地位を更に高めている。 ○ 興味深いことは犯罪率の高低と治安の程度は比例しないということである。 日本の犯罪率は最低水準であるが治安への不安は35%の人が感じており、最も高いレベルにある。それだけ日本人は治安に対して敏感であるといえる。 ○日本とは対照的に、犯罪率がトップレベルにあるアイスランドは治安への不安度は最低レベルである。 ○死刑廃止国が増える中で日本が極めて死刑制度存続を求める率が高いことも特徴。