しるしのないカレンダー

定年退職した自由人のBLOGです。庶民の目線であんなこと、こんなこと、きままに思ったことを書いてみたい。

外国人看護師の問題

2010年03月13日 | Weblog
政府間の経済連携協定(EPA)に基づいて来日したインドネシアとフイリピンの看護師たちは、各地の病院に勤務しながら、日本の看護師国家試験を目指して勉強を続けている。

EPAの取り決めで外国人研修生は、看護師の場合3年、介護福祉士は4年の滞在期間中に日本での資格を取得できなければ帰国しなければならないルールとなっている。

本国では有資格者であるが日本では日本の国家試験に合格するまでは「看護助手」にすぎない。報酬は同程度の技術レベルが近い日本人職員と同程度が確保されている。

給与は月額20万程度であるが滞在経費の天引きがあり手取り額は12万円。この仕組みが説明不足で憤慨して帰国したケースもある。
2008年の外国人看護師82人が初めて挑戦した2008年試験の合格者は0人であった。
日本人と同じ条件での試験ではハードルが高いという指摘もある。

英語はわかるが日本語が出来ない。特に漢字の理解が困難である由。医療の現場は患者の既往症や連絡先、症状などは、コンピューター端末で閲覧する電子カルテに記載され、そこには漢字で書かれた専門的な医療用語がびっしり並ぶ。

「人の命を扱う責任の大きい仕事、申し送り、患者情報の適切な把握には必要な技量」
この日本人でも難しいレベルの技量を3~4年で習得できないと帰国せねばならない制度である。日本での看護師資格を得れば「看護助手」の給与から50%も待遇がアップする。
それだけ魅力もあるようだ。

しかし日本語の難解さで合格率は低迷。比較的合格の容易な英語圏の国に希望者がシフトしている傾向が見える由。
確かに本国では優秀な看護師さんでも日本語のカルテが正確に理解できなくては医療事故に直結する。

「国家試験を英語にする」「試験にひらがなのルビをふる」などは危険が大きい。医療の現場は責任が重いのだ。安易な基準緩和策は医療.介護の現場を危険なものとする。

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