しるしのないカレンダー

定年退職した自由人のBLOGです。庶民の目線であんなこと、こんなこと、きままに思ったことを書いてみたい。

賃貸住宅不況

2012年10月04日 | Weblog

今、全国の賃貸物件大家が悲鳴を上げている。

賃貸物件の空家率(マンションや貸ビルで空室のある割合)は20%を超え、都道府県によっては30%にも迫ろうとしている。そこで一部の大家の中では「住宅として貸すより、店舗として貸す方が条件が良い」というささやきがもれ聞こえるようになった。

所得の伸び悩みを背景に住み替え意欲が低下、地方出身の学生に対する親からの仕送りも減少傾向で、家賃の低下も続く。当然、付帯事業である引越しや、室内リフォームも低調で、業界は契約件数減と仲介手数料の下落という二重苦に見舞われている。

業界ニュースより。

一昔前まで、マンション投資、賃貸住宅投資は有力な投資法としてもてはやされていた。

サラリーマンが投資用の物件をローンで購入し、月返済額以上で賃貸することで差益を得る上、将来的に物件を売ることで更に利益を得られるというものだった。成功した大家の中にはどんどん事業を拡大し、ビルやマンションを丸ごと購入する人も出てきた。「利回り12%」などと書いて皮算用をしてウハウハ気分の成金長者も出た。(千昌夫等)

それはあくまでも常時満室だった時の話。実際には空室率の上昇で、ローンを払うことすら出来ないローン返済額の方が増大。ローン返済額が月賃貸収入を上回る逆転現象が続いている。

千昌夫の悲劇、等は有名な話。自己資金で拡大するでなく、借入金での拡大投資の怖さがわかった思いだ。時代、時勢を適確に捉えて事業をすることの必要性は言うまでもないが、昨今の時勢の読みの難しさは相当なものだ。

「~屋」と呼ばれる事業の衰退。家具屋、米屋、酒屋、魚屋、タバコ屋、クリーニング屋、八百屋、土建屋、時計屋、街角からどんどん消えていった。

賃貸住宅が専門のアパートオーナーも四苦八苦している。自分で借主を探す方式を採っているコーナーの場合、かなり深刻な状況だ。そうとうに家賃を下げないと入居者が」現れない。

ひところもてはやされた「一括借り上げ」による経営委託契約が出来ている所はまだいい。契約更新時に相当賃料を引き下げられることを覚悟せねばならないが。

時勢を読む目を養う。決して怠ってはならない。


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