同行団員の中に旅行マニアが居た。2人組である。一人は社長さん。あるいは会長らしい。
身なりはあまり良いとは言えない風体である。どこにでも居る隠居老人で、ちょっと派手好みのポロシャツを着た感じの二人だった。
聞くところによると海外旅行は数百回していると言う。韓国だけで50回は来ていると言う。ベンツは6台所有。高級時計の知識も舌を巻くほどだった。
品番を指定してカードで購入。600万円くらいすぐに使うと言う。新潟にも資産家はいるものだ。と驚く。2人でいつも行動。格安旅行通だ。マイルが溜まっているので無料航空券で何度か旅行できている由。それでも今回のモニターツアー2万5千円也はお徳であると言い切った。
金持ちは格安商品に造詣が深い。だから金持ちなのだ。けっして無駄使いする訳ではないのだ。ギブアンドテイクで旅行業者が格安企画の案内をすると即出かけるというパターンらしい。
有名人との写真。デビ婦人との話。けっこう面白い話が多かった。身なりで襲われることは無いだろう。金持ちらしからぬ服装。これが大事なのだ。貧乏人ほど身なりに気をかける。そんな反面教師の教えを感じた。
クレーム対応の極意というか、多少の不便は乗り切る術を知っていた。現地語、英語はほとんど解さないが心臓と経験で乗り切ってきた様子。
この手の怪人は日本人でもけっこう居そうである。一部の有名人が金持ちではないのだ。圧倒的多数の無名の金持ちが世界中を旅行しまくっている。日本に居ないので目立たないが、海外で目立つ。
この手の怪人の使い道は他にないものか。一時有名を馳せた農協ツアー。今、無名の土地長者、マンション資産家の旅行マニアの海外進出。
高齢であるが故に相続問題に関心が残る。世界でもっとも相続税のかからぬ先進国日本。
相変わらす1割の遺族しか相続税がかからぬ実態。小生が遭遇した旅行マニアは相続税対策も知識が豊富だった。--