三宅宏実3位。2大会連続メダル獲得。ジャークを3本目に成功させて、メダルを確定させた。
「失敗したら日本に帰れないと思って集中して挙げた」実に肩に引き上げたバーを腰を落とした状態から
立ちあがる。膝が震え、唇はゆがむ。額の血管は膨らむ。思い詰めて一点を見据えた表情。
踵が浮いている。ほんの1~2秒の緊張の時間がとてもすごい。腰が上がって、バーを引き上げる。
支えられると判断した時の表情がなんとも素晴らしい。緊張した顔が笑顔に変わる。肘を伸ばして
足を揃えて静止する。白ランプが3個灯る。成功!。
「やったー」何度も飛び跳ね、いとおしそうにカラフルなカラー(プレート重量板)を優しくなでた。
「ありがとう」と。感動した。
15歳の高校生から始めた重量挙げ。30歳の現在まで15年間毎日取り組んで来た。
本当によく練習をした。と父で監督の三宅義行氏(70歳)は褒めた。一緒に掴んだ五輪史上初の
父娘メダルとなった。満身創痍の状態だった。腰、膝の故障。年齢による体力の衰え、されど
一日一日、毎日同じ事のくりかえし、4年間積み上げて来た努力の日々。この日に結実した成果の成功!。
一瞬の動きと表情にそれは見えた。面白い競技だと本当に思った。宏実さん本当におめでとう。
そしてご苦労様。勇気をいただけました。ありがとう。