「何でも突き通す矛」と「どんな攻撃も防ぐ楯」の二つがあるということはおかしい。なぜなら、「何でも突き通す矛」が本当ならば「どんな攻撃も防ぐ盾」はウソになるし、その逆の場合は矛のほうがウソになるからである。このようにつじつまの合わないことを「矛盾」(むじゅん)と言うようになった。昔中国の楚の国で矛【ほこ】と盾【たて】たてとを売っていた者が、「この矛はどんなかたい盾でも突き通すことができ、この盾はどんな矛でも突き通すことができない」と誇ったが、「それではお前の矛でお前の盾を突けばどうなるか」と尋ねられて答えることができなかった。という「韓非子」難一の故事から来ている。軍備の理論に似たような発想が多い気がする。絶対に負けない兵力の保持で平和と安全が守れる。核兵器の保持は自衛の要だ。と言う国がある。核も持つ国があるから自国も持つのが自衛の権利と称する国の台頭。安全を保障するなら核も捨てるという国の言葉を誰が検証できるのか。誰も答えることができない。自国を守る口実が軍備拡大となり、どんな攻撃にも負けない戦力となる。どんな国際機関が保証しても機能しない安全保障。文民統治の理念が遠い防衛省の体質。防衛大臣の権限の及ばない防衛省の隠蔽体質。政権中枢の忖度概念。間違いなく「矛盾」なのだ。建前と本音の部分で「検証できない」「忖度の大義」「意識は理念」「愛国心は文書化できない」答えなくとも行動する意識がどこまで世界を危うくしてきたか。どこ体形だてて述べて来た書物・人物を私は知らい。