金剛山四季の花

金剛山(1125㍍)で撮影しました、四季折々の山野草を中心に
登山、催し、花など、宝石箱のような忍者のブログです。

キッコウハグマ(亀甲白熊)

2014年10月29日 10時37分43秒 | 金剛山の山野草

 

         キッコウハグマ(キク科)と言う名の花を、ご存知でしょうか

       金剛山でも群生している所はあるのですが、開花している花を見つけるのは難しく、

       私は毎年この季節になると、ハグマの花を探してかけづり回っています。

       長年、金剛山に登っておられていても「見たことない」と、おっしゃる方が結構多いです。

       このキッコウハグマ、自家受粉するため開花確率が低く、ほとんどが閉鎖花だからです。

       ところが今年はどうしたことか、大量開花! 探し回らなくても「こっち、こっちよ」と、

       ハグマちゃんの大合唱。嬉しい番狂わせに鳥肌が立ちました。来年の反動が怖いですが…。

 

   

頭花は5列、小さな花が三つ集まって(筒状花)

一つの花になっています。ピンクの葯が可愛いですね。  

 

    葉は五角形状。この葉を亀の甲羅に見立てて、

名の由来にもなっている亀甲(きっこう)と。

 

    閉鎖花。自家受粉をするため、

   ほとんどがこのような状態に。

 

 

 

  

 果実(そう花)

キッコウハグマは、風で種を散布する風媒花。

 

自家受粉とはいえ、昆虫君の手助けも大歓迎。

 

    ヤマハッカ(シソ科)

   ハッカの名がついているのですが、匂いなどはほとんどありません。

ガムなどに使われている、メントールも含まれていないそうです。

  

    カラスウリの果実(ウリ科)

   花が少なくなる晩秋、赤い実は秋の風物詩。

   ムロウテンナンショウ(サトイモ科)

 

 

   ツルニンジン(キキョウ科)の果実です。

  中に種子がぎっしりと詰まっています。

私は「保安官」と呼んでいます。

 

 

 ソウシチョウ(チメドリ科)

大きさはスズメほどで、最近金剛山でよく見かけるようになりました。

雑食性の小鳥で、金剛山ぐらいの標高(1000㍍前後)を好みます。

冬の間は低い所に移動し、寒さをしのぎます。

この鳥、特定外来生物に指定、日本の侵略的外来種ワースト100の1種です。

営巣場所が競合のオオルリ、ウグイス等に駆逐の危険があるためだそうです。

ハワイ諸島ではソウシチョウの繁殖により、ハワイ固有の鳥が激減したという、

調査データがあるそうです。もちろん、観賞目的の飼育は禁止されています。

こんなに可愛い小鳥を悪者扱いに…その元を作ったのはどなた様でしたか…

可愛いと飼育しておきながら、今になって侵略的外来種と言われましても

可愛そうな気もしますが、固有種を守るためにはしょうがないのですかネ?

 

 頂上のモミジの大木、只今 絶好調!

 

           金剛山の山野草も終盤に入りました。間もなく冬鳥が帰ってきます。 

           今年は何とかキャッチしたいと思っていますが、果たして私、

          長時間にわたり、山の寒さに耐えられるでしょうか?

                                  (2014・10・29) 

 

 デジブック 「般若寺 コスモスの舞」を公開しております。

       デジブックの方も、よろしくお願い致します。

 

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金剛山頂上のモミジ見頃!

2014年10月25日 02時13分52秒 | 金剛山の山野草

金剛山頂上のモミジの大木が真っ赤に染まり、見頃を迎えています。

まだ少し青い葉が残っていますが、思わず「きれい!」と、一声発しますよ。

このモミジは毎年、金剛山では一番に紅葉しますが、今年も期待に背かず、

誇らしげにカメラに向かってポーズをとってくれました。

ブナ林も色づき始めています。(撮影日は10月24日です)

 

説明文はなしです。写真でお楽しみ下さい。

 

 

 

モミジの投影!

 

 

ブナ林も色づきはじめました。

 

ツチグリ(ツチグリ科)

キノコの一種で、海外ではツチグリのカンヅメ もあるそうですが、

日本でも幼菌時には、味噌汁の具や煮物にして食する地方があります。

ツチガキと言う、別名も持っています。

 

 ツルリンドウの果実(リンドウ科)

花が少なくなるこの時季、絶好の被写体です。

 

 ヤブムラサキ(クマツヅラ科 最近シソ科に変わったようです)

枝に星状の毛が多く、葉を触るとビロードのような感触がします。

 

 リンドウ(リンドウ科)

金剛山では姿を見ることが少なくなった花の一つです。

今年はもう無理かな? と思いながらいつもの場所に行くと、

一株だけ雑草の間に咲いてくれていました。

忘れずにありがとう。来年も頼むわナ。

 

 

自然の造形美?

 

 

前回のブログで「キッコウハグマ」のご案内をしましたが、

昨日、頂上の紅葉を目にしまして、急きょ変更しました。

(2014・10・25)

 

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コスモス花あかり(奈良・般若寺)

2014年10月21日 20時29分33秒 | 

 

コスモス寺・般若寺に行って来ました。

般若寺のコスモスは50年前、先代の住職さんが境内の一角に種をまかれたのがきっかけ。

今では日本最古、コスモスの名所として「コスモスなら般若寺」へ、と言われるまでに…。

今年も9月下旬から25種、15万本の色とりどりのコスモスが咲き乱れ、

秋の爽やかな風に揺られ「コスモスの舞」を披露してくれました。

 

般若寺は、飛鳥時代に開かれた歴史あるお寺。

写真はコスモスに囲まれた「本堂」(江戸時代)

 

境内には「西国三十三番」観音石仏が祀られています。

(元禄時代の作)

 

十三重石宝塔。

高さ14・2㍍、建長5年(1253)建立。

この塔の中から、阿弥陀如来像(白鳳時代)が出てきました。

秘仏として10月に公開されています。共に重要文化財。

 

 相輪(鎌倉時代)十三重宝塔の最上部の部分。

昭和の初め、境内の地中から発掘されました。

現在の相輪は4代目。

 

 

 

 

 

 笠塔婆(重要文化財)

高さ4・40(右)4・76㍍(左)。笠塔婆形式の石塔では日本最大で最古。

石工・伊行吉(いぎょうきち)が、父親の一周忌追善のために建立。

伊さんは東大寺の再建に従事した有名な石工。

 

 国宝 楼門(鎌倉時代)

和式と天竺様式を織り交ぜた美しい「回廊門」。

楼門遺構では日本最古。

 

 

石灯籠(鎌倉時代)

高さ3・14㍍、般若寺型灯籠と呼ばれています。

火袋などに鳳凰、獅子、牡丹唐草などの浮彫装飾があります。

 

 

この日は「コスモスコンサート」が行われるとかで、

準備に大忙し。

 

 

榊隆氏の創作行燈が、

雰囲気を一層盛り上げていました。

 

 

コンサートが始まりました。

~山村流・地歌舞~。木村佳乃子さんの筝曲「八千代獅子」。

木村さんは女子大生。3歳の時からこの世界に入ったそうですよ。

 

 山村若瑞さん 長唄「月の猩々」

 山村若女さん 地歌「浪花十二月」

 

 

 コンサート終了後には、写真まで撮らせていただきました。

厚かましいお願い、すみませんでした。これからも素敵な舞を見せて下さい。

益々のご活躍をお祈りいたします。

 

 

次回は金剛山の「キッコウハグマ」など山野草です。

(2014・10・21)

 

 

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主役はコシオガマ(小塩竈)

2014年10月17日 01時14分39秒 | 金剛山の山野草

 

KSSK(金剛山の植物に親しむ会)10月度例会が行われました。

台風接近にも関わらず、参加者43名と、大賑わい。今回は初参加

の方も多く、ひときわ熱のこもった観察会になりました。コースは本

入口~黒栂ダム~セト入り口付近~長谷林道~高畑谷入口

解散でした。メーンは「コシオガマ」

少し遅めでしたが、許せる範囲でまずまず。

観察会で顔を見 せてくれました花々を中心に紹介します。

                                                             

 

 アブラススキ(イネ科)

穂から油状の粘液を出すため、この名がつけられました。

穂を触るとベトベトしますよ。一度、試して見て下さい。

 

 

ヤナギタデ(タデ科)

葉に辛味があり、刺身のツマなど薬味、香辛料として使われます。

ボントクタデによく似ていますが、ボントクタデには、葉に辛味がありません。

葉が柳に似ているのが、名の由来。

乾燥した葉を煮詰めて飲むと、腰痛に効くそうですよ。

 

 

キクバヤマボクチ(キク科)

 

 

 

ケシロヨメナ(キク科)

金剛山の白い菊はすべて「イナカギク」と思っていましたが、

科学的な調査、染色体などからケシロヨメナと分かりました。

私にイナカギク⇔ケシロヨメナ見分けが出来るかな?

また宿題が増えたナ~

 

 

センブリ(リンドウ科)

強い苦味があり、昔から健胃薬として有名。

この苦いのはもしかして、虫などに食べら

れないためかも知れませんね。

 

サラシナショウマ(キンポウゲ科)

 

ヤクシソウ(キク科)

 

コウヤボウキ(キク科)

 

ムカゴイラクサ(イラクサ科)

イラクサのイラとは 刺 のことで、全体に刺があり、

ヒスタミンなどが含まれているので、刺されると痛く、

人によっては 蕁麻疹 を起こすこともあるそうですよ。

モミジガサ(キク科)のアップ。

 

オオハルタデ(タデ科)

 

 

キチジョウソウ(ユリ科)

ヤブランのような花ですが、縁起花です。

キチジョウソウ(吉祥草)が咲くと吉事があるとの言い伝えがあり、

昔から庭園の下草として使われています。 

花が終わると、

このような赤い果実をつけます。  

                                        

主役のコシオガマ(ゴマノハグサ科)

 

 

金剛山も徐々に秋色に…。

 

初参加の皆様、いかがでしたでしょうか。

11月度は水越経由・太尾塞コースです。

またお越し下さい。お待ちしております。

次回も集合場所が変わります

HPで確認をお願いします。

(2014・10・17)

 

 

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川上神社稚児相撲(河内長野市)

2014年10月13日 09時46分12秒 | 伝統・文化

 自宅から金剛山に向かう途中、鳩原集落を走り抜けますが鳩原には

周辺七地区の氏神様「川上神社」が祀られています。この川上神社の

「秋季例大祭」に併せて 稚児相撲」 が執り行われています。

氏子の一歳児の健康と、健やかな成長を神前で祈願する行事。

場所によっては 「泣き相撲」 とも言われ、

先に泣いた方が負け…ではなく、川上神社

ルールでは両者勝ちか引き分け。

福が授かるそうです

 

                                                          

ちびっこ力士が境内に集まり始めました。

 

鉢巻を締め直して、気合十分。

 

ガンバルゾ~ガッツポーズも決まり。

 

地元を流れる石見川。水も澄んでいて綺麗ですよ。

のどかな田園風景も広がります。

 

毎年行われている「稚児相撲」 ですが、存続が危ぶまれた時も。

少子化の影響で七地区だけでは赤ちゃんが集まらず、男児

しか参加出来なかったのを女児もOKに。それでも難しくなり、

地区外に嫁いだ娘さんや移転した人にも呼び掛けが行われ、

現在は地元だけでなく、他府県の方も歓迎変わってきました。

土俵を清めて! 

 出番を待つ可愛い稚児力士ちゃん。

 取組の始まり。呼び出しさんが取組相手を読み上げます。

 

さぁ、見合って、見合って!

行司のおっちゃんの顔、怖いょ~

 

 

アリさんがいる

 

 時には本人そっちのけで、親やお爺ちゃん、

お婆ちゃんの方が必死になることもあるそうです。

 お互いの健闘を称えあって? ハイタッチ

 頭の毛をつかんだら、反則やんか~

境内に祀られたお地蔵さんも微笑みながら、

豆力士の健康を願っておられましたよ。

こちらは、ふるまい「ぜんざい」のお餅を焼く地元の方たち。

おにぎりや、赤飯もごちそうになりました。

おいしかったですよ。ありがとうございました。

 記念撮影をして「稚児相撲」は無事におしまい。

参加されたちびっこちゃんの、健やかな成長を願っています。 

 

毎年、10月5日頃に行われる「稚児相撲」

貴方のお孫さんも参加されませんか。                                 

ありがとうございました。次回は金剛山の「山野草」です。

                  (2014・10・13)                    

 

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