5月 2日

2011-05-02 00:17:29 | Weblog
           ( 栃の花 )


濃く淡く山脈昏るる栃の花             原 裕


空の音空にて消ゆる栃の花             正木ゆう子


御岳の神に総立ち栃の花              青柳志解樹


栃咲くや飛騨をかぎりて摩利支天          堀口星眠


仰ぎ見る樹齢いくばくぞ栃の花           杉田久女



 独り言 


伊吹嶺5月号が届く、普段から仲良くさせて頂いている栗生晴夫さんの巻頭に喜ぶ
晴夫さんの句の特徴は耳がいいことだと思っている 聴力ではなく聴解力とでもいうのだろうか
説明はし難いが今までそういう人と出合ってきたから分かる

また巻頭作家欄には横森今日子さん、4句欄には森垣昭一さん、太田滋子さん、どなたも
ふだんの句会を一緒にしている仲間。これをきっかけに益々佳句を連作されることだろう
明日からのブログでまた紹介してゆこう

 伊吹嶺5月号 遠峰集より

釈迦堂の空をはなれず春の鳶
春霞ドックに赤き貨物船
笹鳴や小藪がくれに文庫館
春燈す慶派仏師の一系図
帝釈天腰撓やかに春の彩           宇佐美こころ

( 金沢文庫で行われた運慶展と称名寺吟行句 )         



今日は八十八夜 


田一枚鏡や八十八夜待つ            阿波野青畝

本郷も変りしといひ新茶買ふ             細見綾子

コメント
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