12月 9日

2021-12-09 07:20:01 | Weblog
                        煤払・煤籠・煤逃げ・煤日和


          浅草待乳山本龍院では一昨日7日に行われました煤払い、一年の煤を笹竹で払います
          京都 西・東本願寺では12月20日が例日となっています
          また煤逃げ」「煤籠り」は俳句独特の季語です
          煤払い(すすはらい)の際に邪魔にならないよう、年寄りや病人が一室に籠ることを
          「煤ごもり」と言いますが、「煤逃げ」にいたっては逃げる方の方便なのでしょう
          邪魔にならないように、映画行って来ます・コーヒー飲んでくる・・などと



     上野より富士見ゆる日や煤払ひ      沢木欣一


     煤籠書架の土鈴を鳴らしみる       栗田やすし


     勤王の志士の本持ち煤逃す        河原地英武


     行き場なき張子の虎や煤払ひ       上杉和雄


     人寄りて無人駅舎の煤払ひ        中村たか


     煤逃げや床屋の熱き蒸タオル       小長哲郎


     煤逃げや古書街裏の喫茶店        武藤光晴


     神官の白衣黒ずむ煤払          平松公代


     煤払ひ母の遺影に声をかけ        只腰和子


     文机の向き変へてみる煤払        中野一灯


     すす竹の笹千切れ舞ふ大手門       廣島幸子


     捨てられぬ書に書を重ね煤はらひ     ころころ



          


          

          
     むつかしや何もなき家の煤払       夏目漱石


     シーソーに煤逃げめきて坐りをり     能村登四郎


     古時計下ろせば鳴りぬ煤払        池田都々女


     煤逃げの選句電車にしてゐたり      茨木和生


     煤籠る老僧に客多かりし         小野 秀子


     吊鐘の中掻きまはす煤払         吉岡句城


     女にもあり煤逃げの一日旅        中尾杏子



          

          すべての規制が緩和されつつあります、ひきつつづき油断せず手洗い、うがい、
         マスクの着用を。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする