12月 12日

2021-12-12 07:05:00 | Weblog
                        枯菊・冬菊・寒菊 


     菊枯るる一本づつが立ちてゐる        細見綾子


     くくられて冬菊の香の衰ふる         栗田やすし


     枯菊を焚いて父の忌過ごしをり        下里美恵子


     枯菊焚く煙の青し東慶寺           矢野孝子


     冬菊の日を溜めゐたる白さかな        梅田 葵


     枯菊のつよき香放ち折られけり        近藤文子


     寒菊に淡き日差しや子規の庭         鈴木真理子


     傾城の墓へ冬菊あふれさす          角田勝代


     枯菊を焚きて匂ひの深かりし         菊山静枝


     冬菊や納屋に鵜籠と薪積まる         坂本操子


     一張羅の着物着て逝く冬の菊         山 たけし


     枯菊を焚く無住寺に人集ひ          森 靖子



          



     冬菊のまとふはおのがひかりのみ       水原秋櫻子


     ぼろぼろの身を枯菊の見ゆる辺に       福永耕二


     モナリザはいつもの如し菊枯るる       山口青邨


     枯菊を焚き来しにほひ母の髪         古賀まり子


     波先のすぐそこにあり冬の菊         鈴木真砂女


     枯菊の終の香りは火の中に          桂 信子 


     君病めば机上の菊に冬の影          林 翔



          

          すべての規制が緩和されつつあります、ひきつつづき油断せず手洗い、うがい、
         マスクの着用を。
 
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