( 農業祭 )
大根に金賞つきて農業祭 福川悠子
農業祭入賞葉牡丹みな予約 飯塚久子
秋晴を一所に集め農業祭 井口源吾
☆ 昨日8日から農業祭が始まった。写真は地場の野菜満載の山車です
東京にもまだ農協はあります。農業だけで生計を立てているというより,地価
の高い東京では農地としたほうが税金が少なくて済むからでしょうね。
明日は芋煮の会があります、搗き立てのお餅のはいった芋煮。
値段は寄付ボックスに幾らでもいいのです。私はいつも百円ですが・・
帰りに山形のアンテナショップで漬物を買って帰りました。
( 山茶花 )
山茶花の長き盛りのはじまりぬ 富安風生
山茶花にあるは霙の降る日かな 河東碧梧桐
山茶花の蕾そろひぬ初時雨 山口青邨
☆ 季語 山茶花梅雨(さざんかづゆ)
友人の蓼さんのHPで知った季語です。早速調べました
春の菜種梅雨に対して冬を告げる雨で梅雨といっても長続きはしない
とあります。調べが良いので今度使ってみよう・・・・
( くろがねもちの実・立冬 )
立冬の女生きいき両手に荷 岡本眸
立冬のことに草木のかがやける 沢木欣一
立冬や火入れ間近き登り窯 吉田彌生
☆ いざ立冬の句を掲載したものの、沖縄では30.8℃の真夏日、
埼玉県熊谷市は25℃の夏日、札幌では5.8℃・・・
あらためて日本列島が縦長で季節の違いを知らされました。
季節の言葉,季語のもつ独特な意味合いもその地域によっては
伝わらないものになりかねません。
( 秋薔薇 ・ 桜木 )
秋薔薇や彩を尽して艶ならず 松根東洋城
山芦屋らしき暮しの秋薔薇 山田弘子
王家絶え宮殿遺り秋薔薇 嶋田摩耶子
昨日3日は文化の日、結社の吟行句会で横浜・港の見える丘公園
エリスマン邸~元町へ行って参りました
朝から肌寒い日でしたが、この頃が一番季語の斡旋に困ります
立冬にはなっていませんが、雲も霞のなかのベイブリッジも寒々しく
見えています。昨日写した掲載の薔薇(さくら木)は確かにその肌寒さの中に
咲いていますが,俳句でいう冬薔薇という趣もありません。どちらを詠んでも
いいはずですが結社での吟行句会はあくまでも「季語」詠む姿勢には変わり
有りません。難しい季節を実感してまいりました
最初に訪れたエリスマン邸は元町公園と接しています。
そこを出たところキャンバスを開いて写生をされている方がおりました
連衆のKさんが声をかけられ、その中の話を主宰と一緒に遠巻きに聞いて
いました。曰く・・「絵の写生=俳句の写生は同じようですね。一景一瞬を
切り取って描きたいところを描く。色はだいたい後からその色めいたものを重ね
ればいいし、その他は脇景色ですよ・・・」
脇景色・・初めて聞いた言葉です。ころころが俳句を詠む時、前後にしか
意識が無かったかもしれないからです。「まむき・そむき・まなかい・そびら」
一生懸命・吟行ルートに沿って写生をしていってもそのものの直視では
見えないものがあったのかもしれません。大いに学ぶものがありました。
( もう雪吊・浜離宮 )
雪の余り降らない東京・浜離宮の松にもう雪吊。
ここ浜離宮はJR浜松町駅から歩3分程のところにある
7~8年前からここを取り囲むように高いビルが林立しはじめ、東京湾からの
海風の向きを変えるほどだと聞く。東京のヒートアイランド現象はここに始まる
空調機の室外機の排気がビルに妨げられ、逃げ道を失いただ上昇すると
雲を作る。環七雲というもの。
この雪吊はきっとビルから吹き降ろされるビル風のためにあるように見える
雪吊というより風吊かもしれない。
雪吊つて百万石の構へかな 清水基吉
雪吊の力あつまる花結び 雨宮抱星
雪吊のまだ新しき繩匂ふ 穂坂日出子