1月 11日

2024-01-11 04:36:45 | Weblog
                            寒卵・寒玉子



             寒中の鶏卵。寒の卵は滋養があると言われる。割ると黄身が盛り上がりいかにもうまそう。
             これを食べればじきに春がやってくるような気になる。食べ物は何でも命をいただくものだが、
             寒卵はことにその感が強い。
             「卵」と「玉子」使い分けに明確な基準はないが、一般的に、生物学上では「卵」と表記し、
             調理されたものや食材に使用するたまごは「玉子」を用いる。 ただし、魚類など鳥類以外のたまごは
             調理済みであっても「玉子」と表記せず、食材に使用されることが多い鶏のたまごは、調理に関係なく
            「玉子」と表記されることもある。




                  



          霊場の瀧へ供へし寒玉子          栗田やすし


          三輪山の祠に赤き寒卵           国枝隆生


          寒卵割つて言ひたきこと忘れ        服部冨子


          寒卵呑むのど仏二度動き          山 たけし


          朝の市産毛貼りつく寒たまご        上杉美保子


          掌に受けてまだあたたかき寒玉子      掛布光子




                  



          寒卵二つ置きたり相寄らず         細見 綾子


          寒卵コツと割る聖女学院          秋元不死男


          寒玉子ゆだりゆらげる湯村の湯       阿波野青畝


          寒卵わが晩年も母が欲し          野澤節子


          音楽の中の日陰や寒卵           宮津昭彦


          寒卵狂ひもせずに朝が来て         岡本 眸




                



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1月 10日

2024-01-10 06:57:29 | Weblog
                         寒雀・凍雀・ふくら雀・冬雀



             ふくら雀の名前の由来
             漢字でも「福来雀」、「福良雀」と縁起の良い文字があてられている。 この「ふくら雀」の名前の由来は、
             雀が保温効果を高めるために体に空気を溜め込み、ふっくらとした姿になることから名付けられた。
             という事です 



          青竹の切り口の水寒雀           細見綾子


          寒雀群れ来てさわぐ弁士塚         栗田せつ子


          酒蔵の軒をこぼるゝ寒雀          下里美恵子


          中村座跡日溜りに寒雀           佐藤とみお


          寒雀雨にたむろす橋の下          石原進子


          船番所趾に弾めり寒雀           関根切子




                  



                  



          文は鉛筆枝で嘴研ぐ寒雀          秋元不死男


          観世音寺田へ寒雀あそばせて        吉田鴻司


          冬雀父とゐるとき子はしづか        福永耕二


          日だまりをふくら雀にゆづられて      片山由美子


          工場裏朝まだ蒼き寒雀           桂 信子


          寒雀ノラならぬ母が創りし火        寺山修司
 




                  



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1月 9日

2024-01-09 05:37:31 | Weblog
                             冬牡丹・寒牡丹 



             寒牡丹. 三冬. 冬牡丹. もともと初夏の花である牡丹の花芽をつみとって冬に咲かせるよ うにしたもの。
             藁囲いをして、寒さの中大輪の花を咲かせる。
             牡丹には二季咲き(早春と初冬)の性質を持つ品種があり、それらは寒牡丹と呼ばれています。
             寒牡丹の花は自然環境に大きく左右され、着花率が低く、二割以下といわれています。
             そこで、花の少ない冬にお正月の縁起花として抑制栽培の技術を駆使して開花させたものが冬ぼたんです。
             写真は昨年の上野東照宮ぼたん苑のもの本年も1月1日より2月25日までの開園です 
             ( 知識をネットからお借りしています )



                  



          藁苞を洩るる日を恋ひ寒牡丹        細見綾子


          藁内に漲る気息寒牡丹           下里美恵子


          花びらに風のさざ波寒牡丹         梅田 葵


          敷藁に湯気の立ちゐる寒牡丹        森田とみ


          冬牡丹散りしく土の匂ひたり        倉田信子


          冬ぼたん上野の鐘を身ほとりに       ころころ




                  



                  



          地の冷えに牡丹花びらこぼさざる      沢木欣一


          夕かげの蕊にましゆく寒牡丹        有馬朗人


          念力のややに傾ぎし冬牡丹         山田弘子


          寒牡丹つめたき風をよろこびぬ       黒田杏子


          冬牡丹格子戸暗き民芸館          遠藤比呂志


          日と月のごとく二輪の寒牡丹        鷹羽狩行




                  
                  


             「花の雲 鐘は上野か 浅草か」 松尾芭蕉
         
              今でも寛永寺の時の鐘は午前・午後6時と正午に撞かれています 2月の末までの開苑予定
              これから行かれる方は正午ころがよろしいかと思います




                  



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1月 8日

2024-01-08 07:46:15 | Weblog
                            成人式・成人の日



             元日に起きた能登の大地震の被害で手放しにお祝いをいうのも憚られますが2024年新成人の皆さま
             おめでとうございます
             新成人が一堂に会して行う成人式の発祥は、1946年、埼玉県の現 蕨市で開催された「青年祭」だと
             言われています。 それが全国に広まり、1949年の1月15日が「成人の日」と制定されました。 成人の
             日を1月15日に定めたのは、元服の儀を新年最初の満月に行う風習があり、それに由来しているためです。           
             成人の日は、日本の国民の祝日の一つでありハッピーマンデー制度によって1月の第2月曜日が
             あてられています。1999年(平成11年)までは1月15日でした。
             成人年齢が引き下げられた昨年より18歳が成人とされましたが成人式はどうなるのか?という問題が
             うまれましたが自治体によって例えば東京都世田谷区や杉並区は、現在の「新成人のつどい」から
             名称の見直しを変更し、「二十歳のつどい(例)」となるようです



                  



          防大の子の敬礼や成人日           中野一灯


          成人式羽織着し子の背広し          小島千鶴


          着せかけて抜く躾糸成人式          鈴木みや子


          あどけなき面影とどめ成人の日        松永和子


          成人の日の日輪のまぶしさよ         夏目悦江


          遥かなりマンボ踊りし成人日         森川歌子




                 


 
          道に弾む成人の日の紙コップ         秋元不死男          


          山に来て成人祭の焚火あと          吉田鴻司


          人夫らに成人の日の天あたたか        古賀まり子


          成人の子の出づる道雪を掃く         加藤耕子


          足袋きよく成人の日の父たらむ        能村登四郎


          成人の日のヨット部のみな湖へ        中條弘子




                  



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1月 7日

2024-01-07 06:39:37 | Weblog
                      人日の節句・人の日・七種・七日正月
    
                    ≪霊辰(れいしん)、元七(がんしち)、人勝節ともいう≫



             人日 <一月七日のこと。五節句のひとつで七草粥をいただく。中国からわたってきた習俗で漢代から
             あったとされる。>




                  



          七草粥に能登塩田の塩ちらす           細見綾子


          寡黙なる二人に戻り七日粥            国枝隆生


          漉舟の底に陽がさす七日かな           栗田せつ子


          人日や喃語増えたる嬰の口            武藤光晴


          七種の二つは庭の片隅に             伊藤旅遊


          湯気吹けば菜の青々と七日粥           吉田明美




                  



          苞とけば七草の菜の青ひらく           能村登四郎


          我庭に春七草の一つ欠く             阿部みどり女


          人日の下着ましろな湖漁師            茨木和生


          うごきそめし影に朝靄七日粥           桂 信子


          人日の粥さみどりに噴きこぼれ          田中俊尾


          七種の過ぎたる加賀に遊びけり          深見けん二




                  



                  
                  



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1月 6日

2024-01-06 06:23:03 | Weblog
                        小寒・寒の入・寒に入る・寒



            「小寒(しょうかん)」は、季節の指標である「二十四節気」の23番目の節気。「寒さが厳しくなる時期」
             という意味で、2024年は1月6日(土)〜1月19日(金)です。小寒の初日を「寒の入り(かんのいり)」と
             いい、そこから立春までの約30日間は「寒中」「寒の内」と呼ばれる1年で最も寒さの厳しい時です



                  



          人里に水の音する寒の入り             細見綾子


          微かなる地震に驚く寒の入り            栗田やすし


          寒の水張つて真鯉の泥吐かす            下里美恵子


          鉛筆の芯を尖らす寒の入              森垣一成


          小寒の穂先尖りし絵付筆              武田稜子


          小寒の青錆しるき大鳥居              ころころ



                  




                  



          小寒となりしは名のみあたたかや          星野立子


          マーラーの曲にちからや寒に入る          林 翔


          小寒の夜半きらきらと洗車場            塚本邦雄


          剣道のたたんと進む寒の入             正木ゆう子


          寒に入る石を掴みて一樹根             加藤秋邨


          香のありし久留米絣や寒の入            森 澄雄




                  



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1月 5日

2024-01-05 06:35:00 | Weblog
                            買初・初買い



          色足袋を買初めに町ぬかるみて       細見綾子


          買初は金魚の餌と旅の本          栗田やすし


          買初めのフランスパンのあたたかし     日野圭子


          買初はやげんの七味唐辛子         岸本典子


          買初の楽譜に強く折目つけ         奥山ひろ子


          買初の子は宝びきのニッキ飴        ころころ




                  



                  



          初買の手を汚したる烏賊の墨        鈴木真砂女


          年の瀬に買ひ惜みしを買初に        林 翔


          ためらひつ我が物ばかり買初に       沢田しげ子


          買初のビール自販機よりごとん       奈良文夫


          子に似合ふネクタイ母の買初は       堀口婦美


          買初の釣銭折り目なき紙幣         田中俊尾




                  



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1月 4日

2024-01-04 06:45:14 | Weblog
                            福寿草・元日草



          福寿草ひらききつたりまぶしかり         細見綾子


          開かんと押し合ふ蕾福寿草            鈴木真理子


          野仏に日の惜しみなく福寿草           山本法子


          妻快癒土持ち上ぐる福寿草            武藤光晴


          母老いて忘れ上手や福寿草            清水聡子


          地を割つて光の束に福寿草            ころころ
 




                  



                 



          窓に向き眼鏡が光る福寿草            菖蒲あや


          仏弟子のごとくに侍り福寿草           鷹羽狩行


          妻の座の日向ありけり福寿草           石田波郷


          龍神に福寿草咲く山襞あり            能村登四郎


          福寿草置いて一膳飯屋かな            石田勝彦


          頬杖に昼を眠れり福寿草             岡本 眸




                     



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1月 3日

2024-01-03 06:09:04 | Weblog
                            正月三日



          墨磨つて三日の雪に籠りけり          栗田やすし


          胃薬にむせびてゐたる三日かな         河原地英武


          三日はや金網に蛸のばし干す          国枝隆生


          朝風呂に無精髭剃る三日かな          武藤光晴


          三日はやダンスに夫と誘はるる         岸本典子


          三日はや職場に啜るカップ麺          新井酔雪




             


             



          夜咄に三日の酒のはてしなし          石田波郷


          男また眠つてしまふ三日かな          夏井いつき


          西行庵雪が浄めし三日なり           福永耕二


          神官の妻の眉濃き三日かな           寺井谷子


          又もとの二人となりて三日果つ         加藤あき江


          雪の寺正月三日の高野豆腐           中山純子




             



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1月 2日

2024-01-02 07:31:36 | Weblog
                         淑気(しゅくき)瑞気



               淑気とは新春のめでたく和やかな雰囲気のこと。瑞祥のこと。新年を寿ぐ気持からいう
               写真はわらべ唄「通りゃんせ」のモデルとなったと言われている川越の鎮守三芳野神社です




          笹の葉のふれ合ふ音も淑気かな       岸本典子


          打ち寄する辺戸の白波淑気満つ       福田邦子


          茜さす筑波二峰の瑞気かな         荻野文子


          神杉の苔を鎧ひし淑気かな         花村つね


          回廊に浅沓の音淑気満つ          和久利しずみ


          白鷺の水擦って翔つ淑気かな        成田久子


          淑気満つ起筆の墨のおきどころ       ころころ




                  



                  



          淑気満つ杉千年の男坂           道川虹洋


          松三幹竹一叢の淑気満つ          山口青邨


          十字架の姿正しき淑気かな         阿波野青畝


          金色堂飛雪にひらく淑気かな        佐藤国夫


          新しき下駄の柾目の淑気かな        西田飄石


          淑気満つ白布の覆ふ機織場         橘美寿穂


          大鳴戸渦より淑気起ち登る         柴田奈美




                  



             2024年1月1日 石川県能登地方で大きな地震がありました被害の大きかった所にお住まいの方々に
           お見舞い申し上げます
           金沢在住のブログ仲間、翡翠さんのブログにもお見舞いのコメントを入れました




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