踊る小児科医のblog

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事故ではなく虐待:松戸幼児3人焼死

2009年01月08日 | こども・小児科
病院ではなくパチンコだったから、、ではなく。
30分ではなく数時間だったから、、ではなく。
火災が起きて子どもが亡くなったから、、ではなく。
この母親の行動はネグレクトという立派な虐待なんです。

報道では子どもを亡くした母親に配慮したつもりなのか、空気の乾燥だとか、火災報知器の音が外に届かないとか的外れなことを伝えてますが、「虐待」の結果として生じた子どもの死だという明白な事実を伝えるべきです。

ご存知のようにアメリカではスーパーの駐車場で車の中に子どもを置いて買い物すれば逮捕されます。
(では何歳からなら子どもだけで留守番できるのか、というのはまた別の議論)

この母親個人を責めているのではありません。失われた3人の子どもの命はかえってきません。起きてしまった悲惨な事実を正視すべきです。こういうことは、世の中にありふれているんです(残念ながら)。子どもが死んでから気づいても遅い。

もう一つ、これは可能性の話で推測でしかありませんが、普通の家庭では暖房と台所や給湯を除くと、実は火の元というのは少ない。
仏壇のマッチくらいですがこの家庭に仏壇があったとは想像しにくい。あとは電気器具の不具合による出火など。。
小さな子どもが誤って(あるいはいたずらで)火をつける可能性というのは、普通の家庭ではそれほど高くない。

ただし、そこにライターがあり、いつも親や身近な人が火をつける姿を見て育ったとしたら話は別です。子どもの手の届くところに放置されたライターがなかったかどうか。。
以上は最初に書いたように推測でしかありませんが、可能性としてはそう低いものでもないでしょう。(当然捜査でも確認しているとは思いますが)