踊る小児科医のblog

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新聞が苦戦? 情報通信白書にみるインターネットと新聞

2005年07月12日 | NEWS / TOPICS
総務省の「平成17年情報通信に関する現状報告(情報通信白書)」の中で、インターネット利用者が情報収集の目的でテレビ、インターネット、新聞、雑誌・書籍をどのように使っているか調査し、ニュースの収集手段としてテレビがトップを占めた以外は全ての分野でインターネットがトップであり、新聞はニュース、仕事、勉強で3位、趣味や遊び、旅行やお店、生活、健康では最下位だったということについて、「新聞が苦戦」で河北新報Web日誌氏はお嘆きのようです。PDFファイルから問題の部分を切り抜いて画像にしてみました。また、東奥日報天地人氏は、2004年の日本人のインターネット一日平均利用時間は37分で初めて新聞を読む時間(31分)を超え、13歳-19歳はネット利用時間が新聞の5倍近いということにも「ショックを受けた」とのこと。

ただし、Web日誌氏が「地方新聞が持つメディアとしての価値をネット経由で国民に理解してもらう」には「新聞が日々、生み出す大量かつ新鮮な情報をネットに乗せ国民に実感してもらうのが先決」と一応書かれていることからも伺えるように、私たちは情報収集手段として新聞を利用していないわけではなく、むしろ新聞や専門サイトなどのメディアから配給される記事をベースにしてその他の情報を参照している、つまり「ネットで新聞を利用している」のであって、新聞単独で古新聞の山から情報を探し出したりすることは少ないということです。利用時間にしても同じこと。何も嘆く必要は全然ない。

といった現状を踏まえて新聞とネットの今後について望みたいことは、
1)夕刊は不要。速報性の高いニュースはネットやTVをチェックするし、文化的な記事は朝刊に統合すべき。
2)ネット上にはWeb日誌氏が書いているように、ケチくさくニュースをセレクトしたり記事の後半をカットしたりしないで、大量のニュースをリアルタイムに掲載し、検索エンジンで検索されるように長期間保存すること。
3)殆どの人が無視しているが、リンクは各記事ではなくトップページへなどという時代錯誤の要求を取り下げること。
4)著作権については、2)3)の条件がクリアされれば記事保存のために全文引用する必要などなくなるので、現状の主張でもおおむね受容できる。しかし、情報は繰り返し検索され利用されることによって価値が上がるものであり、ネットにも掲載されずに古新聞に消えていく記事は、図書館の肥やしにはなっても私たちには殆ど意味のない「ゴミ」になってしまうことをご理解いただきたい。
5)紙の新聞の利便性や閲覧時の優位性などは今後も変わることはないので、ネット利用と新聞のバランス(購読料や広告料などを含む)について適切なレベルを保ってほしい。

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