夢の中で、その人と語り合った。寒波の行方について、広域天気図を見ながら、ああでもないこうでもないと言い合っている。やがて場面は公園のような場所になった。近くで礼服を着た若い男性ふたりが卓球のボールでキャッチボールをしている。そのボールが私たちのほうへ転がってきた。手に取ると、そのボールはパチンコ玉ほどの大きさになり、それを彼等へ投げ返した。そのときになると、その人はスクラップのような紙切れがたくさん挟んであるノートを手にしている。私はスケッチブックを手にしている。時々ノートをめくりながら、その人は自由でありたいと語った。その「自由」の意味するところがよくわからなかったので、ふたりで「自由」について話をした。それから私のスケッチブックのなかの絵を見ながらふたりで笑い転げた。
目が覚めると元旦の朝の静寂のなかに横たわっていた。
「そうか、もう君はいないのか」
誰かの本のタイトルのような言葉が思い浮かんだ。
目が覚めると元旦の朝の静寂のなかに横たわっていた。
「そうか、もう君はいないのか」
誰かの本のタイトルのような言葉が思い浮かんだ。