万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

先端の脳科学が明かす元慰安婦証言の怪しさ

2014年09月15日 15時50分18秒 | 国際政治
 朝日新聞社による吉田証言の否定によって、韓国は、日本軍による強制連行説を維持するためには、元慰安婦の証言に頼らざるを得ない窮地に陥りました。朴大統領も、実際に体験した元慰安婦の証言こそ、”動かぬ証拠”と言い張ってきましたが、最近の脳科学は、証言と言うものが必ずしも事実ではないことを明らかにしています。

 昨日、夜の9時からNHKにおいて、「臨死体験」に関する番組が放送されておりました。立花隆氏が臨死体験の謎を科学的に追求するという構成ですが、この番組において、他者が意図的に改竄や刺激を加えることで、人の記憶は後から変えることができる、とする興味深い実験結果が紹介されておりました。記憶の改竄実験とは、過去に撮影した家族写真の一部を切り取り、別の場面の写真に張り付けて見せると、被験者は、最初は自分の記憶にはないと否定するものの、執拗に質問を続けると、何日か経つうちに作り話の記憶(false memory)を語り始めるというものです。当番組には、ノーベル賞を受賞した利根川進博士も出演しており、マウス実験の結果から、この”偽りの記憶”があり得ることを科学的に説明していました。実際に、ソ連邦や中国等の共産主義国では、洗脳テクニックが開発されていたとも聞きますので、人の記憶を後から改竄することはあり得ないことではありません。韓国人元慰安婦の証言が二転三転するのも、偽の記憶を造りたい外部の人の圧力を受けて、記憶が変化したからかもしれないのです(もちろん、元慰安婦の女性達は、嘘と分かっていながら、証言を都合よく変えたのかもしれませんが…)。何れにしましても、”経験談としての証言は絶対である”とする主張は、科学が否定しているのです

 偽の記憶造りは、国家レベルで実施されますと、”歴史の捏造”や”歴史観の押し付け”と言うことにもなります。史実を改竄して偽の記憶と取り替える、あるいは、作り話を事実の如くに思い込ませようとする試みに対して、人類は、十分に警戒しなければならないと思うのです。

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コメント (2)
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