法王に「宗教国連」提言=過激派に対抗―イスラエル前大統領(時事通信) - goo ニュース
これまで、平和主義者は、国家が存在するからこそ戦争が起きるのであって、国家さえなくなれば、世界に平和が訪れると主張してきました。しかしながら、この説は、「イスラム国家」の出現によって否定される運命にあるようです。
既にその兆候は、2001年9月11日にアメリカで発生した同時多発テロにおいて観察されていました。テロの実行犯は、全世界から集まったイスラム原理主義組織のメンバーであり、アメリカを攻撃したのは国家ではなかったからです。同時多発テロが、従来の国家対国家の戦争となったアフガニスタン戦争に発展したのも、アフガニスタンのタリバン政権が、首謀者とされたウサーマ・ビン・ラーディンを匿っていたからに過ぎません。当のウサーマ・ビン・ラーディンもサウジアラビア出身でありながら、その父親はイエメン出身であり、特定の国との結びつきが極めて弱いのです。今日、「イスラム国家」を名乗る集団も、国際法上の国家の要件を充たしているわけではなく、また、国家承認を受けているわけではありませんが、現実には、他国や他国民に対して”戦争”をしかけています。このことは、たとえ国家が消滅したとしても、宗教戦争や民族紛争が世界各地で起きる可能性を示しています。否、国家の枠組みが流動化すればするほど、その危険性は高まっているとも言えます。最悪の場合には、国家間の戦争よりも大規模な”戦争”に発展しかねないのです(世界宗教の人口を考えれば、これらの間で紛争が起きれば、全人類の存続に関わる事態に…)。
共産主義者もまた、マルクスが国家の消滅を予言したことから国家の破壊に熱心ですが、国家の消滅は平和を約束しないどころか、人類を、どこにいても安全の保障がない混沌に投げ込むかもしれません。真に平和を求めるならば、逆に国家のリスク管理能力を高める方が、よほど効果的なのではないかと思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
これまで、平和主義者は、国家が存在するからこそ戦争が起きるのであって、国家さえなくなれば、世界に平和が訪れると主張してきました。しかしながら、この説は、「イスラム国家」の出現によって否定される運命にあるようです。
既にその兆候は、2001年9月11日にアメリカで発生した同時多発テロにおいて観察されていました。テロの実行犯は、全世界から集まったイスラム原理主義組織のメンバーであり、アメリカを攻撃したのは国家ではなかったからです。同時多発テロが、従来の国家対国家の戦争となったアフガニスタン戦争に発展したのも、アフガニスタンのタリバン政権が、首謀者とされたウサーマ・ビン・ラーディンを匿っていたからに過ぎません。当のウサーマ・ビン・ラーディンもサウジアラビア出身でありながら、その父親はイエメン出身であり、特定の国との結びつきが極めて弱いのです。今日、「イスラム国家」を名乗る集団も、国際法上の国家の要件を充たしているわけではなく、また、国家承認を受けているわけではありませんが、現実には、他国や他国民に対して”戦争”をしかけています。このことは、たとえ国家が消滅したとしても、宗教戦争や民族紛争が世界各地で起きる可能性を示しています。否、国家の枠組みが流動化すればするほど、その危険性は高まっているとも言えます。最悪の場合には、国家間の戦争よりも大規模な”戦争”に発展しかねないのです(世界宗教の人口を考えれば、これらの間で紛争が起きれば、全人類の存続に関わる事態に…)。
共産主義者もまた、マルクスが国家の消滅を予言したことから国家の破壊に熱心ですが、国家の消滅は平和を約束しないどころか、人類を、どこにいても安全の保障がない混沌に投げ込むかもしれません。真に平和を求めるならば、逆に国家のリスク管理能力を高める方が、よほど効果的なのではないかと思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村