今月3日、中国の北京で催された対日戦勝70周年記念の軍事パレードに、中国の習主席と並んで韓国の朴大統領が参列した映像は、東アジアの基本的構図の転換を象徴するシーンとして放映されました。日本国内をはじめ国際社会の大半が、中韓蜜月時代の到来を告げるものと解する一方で、韓国国内では、必ずしも、韓国外交が中国一辺倒に転じたとは捉えていないようです。
韓国の識者によれば、今後の韓国の対外政策の展望は、中国に偏るのではなく、アメリカと中国との間のバランスをとるために、米中韓の枠組みを強化しつつ、軍事的には米韓同盟をさらに発展させる、というものです。しかしながら、現実は、韓国側の楽観的な展望通りに動くのでしょうか。この見解で不思議に思う点は、自ら中韓の軍事的接近を公然とアピールしながら、韓国が、同盟国が自国との絆を強めると信じていることです。前近代の外交にあっては、情報が洩れさえしなければ、”蝙蝠外交”によって、自国を有利に導くことが出来ました。例えば、天下分け目の関ヶ原の戦では、小早川秀秋は、西軍に属しながら東軍と内通しており、それを知らずして、西軍の大将石田三成は、鶴翼の陣において小早川軍を陣形上の要所に配置しました。東軍側に脅されたとはいえ、小早川軍の寝返りが西軍の敗戦を決定付けたわけですが、関ヶ原の事例は、情報収集能力不足が、西軍の敗因であることを示しています。つまり、情報入手の有無は、他者に対する信頼度に影響を与えるのです。この点を考慮しますと、今日のように情報化された時代では、中韓接近が確たる事実である以上、アメリカが、韓国との軍事同盟を強化するかは疑問なところです。軍事面においては、”裏切り”があり得る軍隊を味方にするほど危険な行為はないからです。韓国は、常に自国を中心に物事を考えがちであり、自らの行動が他の諸国からどのように映るのか、ということについては、深く考察しようとはしていないようです。
おそらくアメリカは、様々な情報ルートを通して中韓関係の実態把握に努めていることでしょう。そして、韓国の信頼性の低下は、必然的に日米関係にも多大なる影響を与えるのであり、安保関連法案とも無縁ではないと思うのです。
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韓国の識者によれば、今後の韓国の対外政策の展望は、中国に偏るのではなく、アメリカと中国との間のバランスをとるために、米中韓の枠組みを強化しつつ、軍事的には米韓同盟をさらに発展させる、というものです。しかしながら、現実は、韓国側の楽観的な展望通りに動くのでしょうか。この見解で不思議に思う点は、自ら中韓の軍事的接近を公然とアピールしながら、韓国が、同盟国が自国との絆を強めると信じていることです。前近代の外交にあっては、情報が洩れさえしなければ、”蝙蝠外交”によって、自国を有利に導くことが出来ました。例えば、天下分け目の関ヶ原の戦では、小早川秀秋は、西軍に属しながら東軍と内通しており、それを知らずして、西軍の大将石田三成は、鶴翼の陣において小早川軍を陣形上の要所に配置しました。東軍側に脅されたとはいえ、小早川軍の寝返りが西軍の敗戦を決定付けたわけですが、関ヶ原の事例は、情報収集能力不足が、西軍の敗因であることを示しています。つまり、情報入手の有無は、他者に対する信頼度に影響を与えるのです。この点を考慮しますと、今日のように情報化された時代では、中韓接近が確たる事実である以上、アメリカが、韓国との軍事同盟を強化するかは疑問なところです。軍事面においては、”裏切り”があり得る軍隊を味方にするほど危険な行為はないからです。韓国は、常に自国を中心に物事を考えがちであり、自らの行動が他の諸国からどのように映るのか、ということについては、深く考察しようとはしていないようです。
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