リタイア暮らしは風の吹くまま

働く奥さんからリタイアして、人生の新ステージで目指すは
遊びと学びがたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

おかげさまで満40年

2015年05月12日 | 日々の風の吹くまま
今日はワタシがカナダに来てから満40年の記念すべき日。カレシと一緒に暮らしたい一心
で、スーツケースを3つ持って、ひとりで太平洋を飛び越えて来たワタシ。とっくにクリスマス
ケーキを過ぎた27歳。諸般の事情で、将来の生活設計を立てるどころか、すべてが五里
霧中のありさま。それでも幸せいっぱいだったな。俗に「恋は盲目」と言うけど、ほんとに若
かったよなあ、ワタシ。羅針盤も持たずに船出したようなもんだったけど、あれから40年。
大波、小波、高波に大きな三角波と、まあ人並みにいろいろな波に揉まれて生きて来た。穏
やかな凪の日だってあった。

日本で暮らした年月とカナダで暮らした年月がちょうど同じ長さになったのはついきのうのこ
とだったような気がするけど、40年は短いのか、長いのか。カナダでの40年の人生はワタ
シにとって何だったんだろう。ワタシの意識の中で、いつからカレシが「外国人」でなくなり、
この国が「外国」でなくなり、日々の習慣や風景が「異文化」でなくなり、英語が「異言語」で
なくなったのか。実際にそういう「気づき」のときがあったかどうかさえ記憶にない。着いた翌
日からカレシとのカナダ的日常が始まり、永住権を得てすぐに働き始め、そのまま疾走して
来て、いつの間にかカナダのすべてがあたりまえになっていたということかな。

カナダはワタシの「養母国」。いつもワタシにやさしかった。いつもはみ出しっぺだったワタシ
が人並みにワタシでいさせてくれた。暗闇で手探りしているような閉塞感の中でもがいてい
たときには社会や家族が手を差し伸べてくれた。初めての日曜日から家族の集まりに違和
感もなく溶け込むことができたのは、義家族がありのままのワタシを受け入れてくれたから
に他ならない。義弟たちとは兄弟のようなものだし、2人の義妹たちとはとっくの昔に「義理」
という裃を脱ぎ捨てて、気の置けない大の仲良し姉妹。カレシとの波乱万丈の40年だって、
たぶん人並みの夫婦の40年なんだろうと思う。何と人に恵まれた人生だったことか。

日曜日はメトロバンクーバーにいる4世代の家族が集まって、来週98歳になるカレシママ
の誕生日パーティ。いざというときにはあまり頼りにならない嫁ではあるけど、分け隔てなく
接してくれたママに心からのお祝いを言いたいな。そして、ワタシの40年をいつも支えてく
れた家族に感謝を気持を伝えたいな。