リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

やっぱり年を取ったってこと?

2017年01月21日 | 日々の風の吹くまま
1月21日(土曜日)。晴れのち曇り。目が覚めてからしばらくうとうとしていたら、船の汽笛が
聞こえて来た。川べりを行く貨物列車が昼夜かまわず鳴らす警笛は甲高くて一本調子だけ
ど、船の汽笛は空間的に広がる感じで、子供の頃に枕元で聞い知人岬灯台の霧笛を思い
出させてくれる。灯台のすぐ近くに住んでいたので大音量だったけど、その中に人の声が聞
こえるような気がして、霧深い夜に灯台で働く人たちの四方山話が霧笛と一緒に漏れて来
るんだと思っていた。5、6歳の子供にしては何だかぶっ飛んだ空想だけど、あの霧笛には
包み込むようなやさしさがあったな。

大統領就任式から一夜明けて、今日はワシントンでWomen’s March。大勢がピンクの帽
子を被り、鉦太鼓を叩いてきゃあきゃあ叫びながら賑やかに行進するさまはまさに「メディア
のイベント」。近頃は大学に「イベントプランニング」とかいう講座があって、それで学位を取
ると各種イベントの企画実施のプロってことになるらしい。要は「職業」だから、大きなイベン
トを企画して人を集めてメディアを賑わさないと、「かくかくしかじかのイベントを企画、実施
して何十万人の参加者を集めた」と履歴書に書いてキャリアアップすることができない。かく
して、抗議行動もお祭りのパレードも区別が付かなくなって来る・・・。

申し合わせたようにピンクのニット帽のような「象徴的」なものを身に付けて、申し合わせた
ようにハッシュタグ(#)付きの抗議文?を掲げて、鳴り物入りのイベントに参加している自
分を自撮りして「デモに行って来たよぉ~」と楽しそうにSNSに載せているのを斜め見して
いると、橋下さんがこき下ろしていたように、自称インテリの口だけのかっこつけにしか見え
なくて、何だかなあと思ってしまうのはワタシも年を食ったということかもしれない。実際に貧
困のどん底にある人たちや人権侵害に喘いでいる人たちは生き抜くことに精一杯で、スマ
ホの画面に華やかに映し出されるイベントに遠くから駆けつけて参加するようなお金も時間
も術もないんだから。

まあ、ワタシはマイノリティで女だから二重の弱者になるわけだけど、「アファーマティブアク
ション」という逆差別は元から嫌い。頭数を揃えて「差別撤廃成功」を印象付けるための特
別扱いって、自称インテリに利用されているようでムカつくじゃないの。能力を評価してよと
思うけど、人間は見かけに囚われずにはいられないもんなのかな。