リタイア暮らしは風の吹くまま

働く奥さんからリタイアして、人生の新ステージで目指すは
遊びと学びがたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

やることがたくさんあるのに道草ばっかり

2023年03月20日 | 日々の風の吹くまま


3月19日(日曜日)。🌥☁。足が攣りそうになって目が覚めたのは7時をちょっと過ぎたばかりの頃。歩いて筋肉をほぐそうと起き出したら、日の出間際の東の空は一面の朝焼け。明日は春分の日(太平洋時間午後2時24分)なので、日の出は90度、つまり真東で、ポートマン橋の南側の主塔のあたり。橋を過ぎてニューウェストミンスター市の東端に差し掛かったところで南に大きく蛇行するフレーザー川も朝焼けに染まって真っ赤。でも、どうやら天気の変わり目らしく、今夜の予報は雨。何とか足がほぐれたので、ベッドにもぐり込んでもうひと眠り。

朝ご飯を食べて、日曜日の掃除をして、モールがオープンする11時を過ぎてからウォーキングに行って、冷凍の「日式」ギョーザ入りラーメンのランチ。アルバータ州のSiwinというメーカーのもので、「日式」とあるところからして中国系だとわかるけど、スープでゆでて、刻んだネギをたっぷり入れるとけっこういける我が家のラーメン。そこがカナダのカナダたるところと言うか、カレシの亡きママから教わって、受け継いだ何でもありの「普通」。(思い起こせば、ママもパパも3人の嫁をほんっとにかわいがってくれた。家族の中で不幸にして離婚があったときも、ありそうになったときも、息子よりも嫁の方が大事。おかげで3人の嫁は「義」を取っ払った仲良し姉妹で、離婚した弟の新パートナーを加えて4人姉妹になり、元妻になった妹の事実婚のパートナーも「弟」になって、一組の離婚で世の常に反して家族が増えちゃったんだからすごい。ワタシが嫁というよりも養女のような気がする所以・・・やや脱線。)

釧路の友だちに書き始めた手紙を何とか書き上げようとするんだけど、どうも邪魔が入って行けないな。カレシが携帯の充電コードを貸してくれと言って来るし、携帯などで使う折り畳みキーボードがおかしいと言って来るしで、そのたびにどれどれ。携帯は2人ともサムスンで、ワタシのは壊して買い替えているから新しい目なんだけど、カレシのは古いままで、最近はバッテリの持ちが悪いと文句たらたら。モールにTelusの店があって、中にKoodo(格安子会社)のコーナーがあるから、ウォーキングの帰りに寄って買い替えるか、充電器を買うかすればいいのに、そう言うと「天の邪鬼症」が出て来るから放置。でも、どうもAC用の充電器がおかしいような感じなので、リビングのソファの脇に延ばしてある延長コードにUSBのタップをつないであげて、USBコードをつないだら「お、パワーアップしてる」。ああ、やっぱりACのコンバーターがおかしいんだな。やれやれと手紙書きに戻ったら、次は折り畳みキーボード。オンにして携帯に入力しようとしてもうんともすんともならないというので、充電しなきゃだめじゃないの?と聞いたら、「コード、どこにあるんだろう」。アナタのなんだから、ワタシにわかるわきゃないよ、もう。デスクの周り中をごそごそと探して、短いUSBコードを見つけて「これかな」。タップにつないだら赤いランプが点いたので、うん、そう。そのうち「赤いランプが消えたけど、グリーンのがつかない」。はっきり見えないけど、青いランプが点いてるじゃないの。携帯のブルートゥースがオンになっているのを確認させて、「接続」のボタンを押してあげたら、Aのキーをポンポンと叩いて「あ、オッケーだ」。あっ、そう。他に何か、ある?「ない」。んっとに、もう。

と言うわけで、手紙書きに本腰を入れないままで、マティニタイム。晩ご飯の後には、明日カレシがレッスンをやっている間に書こうと決めて、クロスワードパズルをやりながら、ヘッドフォンをかけて、ハウザーのブダペストでのソロコンサートの動画をちらちら。スポーツアリーナにたぶん1万人は入っているんじゃないかな。曲目もポップスと映画音楽で、楽団がすごい人数だから、エレクトリックチェロで、弓を振り回し、チェロを抱えて踊りながらの演奏と、そんじょそこらのロックコンサートよりも見ごたえがあって、なかなかのパフォーマーだなあ、この人。客を総立ちにさせて踊らせたと思うと、しまいには自分もチェロを弾きながら客席に入って行って、飛んだり跳ねたり。もう、チェロが体の一部になっているような感じで、アリーナ全体がロックコンサート並みに熱狂して1時間と43分。チェロを弾くために生まれてきたようなものかもしれないね。はあ、すごっ。いやぁ、ますますはまっちゃったじゃないの。でも、明日こそは・・・。


感情が鋭敏になったのは音楽のせい?春のせい?

2023年03月20日 | 日々の風の吹くまま
3月18日(土曜日)。☀☀。うわっ、春、春っ。学校の春休みは半分終わり。私たちはあと2週間で春休み。まあ、リタイア組には春休みは無関係だけど、「休み」と言うとちょっと気分が盛り上がるかなと思って言ってみた。でも、気分はあんまり変わらないな。リタイアしちゃったら、毎日が休みってことだもんね。

翻訳の評をもらって緊張が解けたところで、来週はやることがたくさんあって、さぼっていられそうにないから、今日は「休み」。きのう興奮し過ぎたのか、何となく目が覚めては、半ば夢うつつで脚本の見直し。やっとぐっすり寝着いた頃にはもう朝方だったような気がする。ウォーキングに行って来て、先生にメールを書いて送ったら、家事は洗濯だけ。戯曲の中で出て来るハイドンやコープランドの曲を聞くためにユーチューブの動画を集めたのがきっかけで、ブックマークバーに「Music」というフォルダを作って、その中にさらに「Classic」と「Pops」のフォルダを作ったのはいいけど、「Classic」の方はあまりにもあれやこれやとごちゃごちゃと集めたもので、フォルダをクリックするとブックマークした動画のリストが画面の下までずらり。

そこで、「Classic」フォルダの中に「HAUSER」、「Sicilienne」、「Albinoni Adagio」とサブフォルダを作って、ブックマークを移し、一番下に雑多な演奏を「Collection」にまとめて、その間にヘッドフォンで聞き流すためのコンピレーションをフォルダなしで、とワタシ流の整理整頓。一番上の「HAUSER」はもちろんクロアチア出身のチェロ奏者ステファン・ハウザーの演奏動画のコレクション。『アルビノーニのアダージョ』を見つけて、すっかりはまってしまったんだけど、この人の演奏は絵になる。そうでなくても聞いていてつい泣きたくなるアダージョを、オルガンを背景に、ハウザーはチェロと一緒に歌っているのか、チェロに歌いかけているのか、とにかく感動的。戯曲の中に「音楽を「話せる」ようになりなさい」という台詞があって、ハウザーの演奏を聞いて(見て)いると、なるほどなあと思ってしまう。ワタシは常に「言葉は音楽だ」と言って来たけど、戯曲中の「音楽は言葉」と表裏一体。

パンデミックで人間の交流が断たれていた頃に、コロナの最前線で働く人たちに捧げたという『Alone Together』と題するスペシャルシリーズ3作は、クロアチアのプーラにある古代ローマの円形闘技場のど真ん中で(無人の観客席に一礼して)、クルカ国立公園で流れ落ちる滝に囲まれて、ドゥブロヴニクでは旧市街を見下ろす城壁で風に吹かれながら、たったひとり(イアバッドに送られるオーケストラに合わせて)見えなくなった世界に向けてチェロを弾いているのが圧巻。動画を見ていなくても、聞いてるだけで胸が震えて来て、つい涙目になってしまう。ワタシ、何か違うなあという気がするんだけど、どうしちゃったんろう。ドロシーの戯曲の翻訳に没頭しているうちに感情が鋭敏化しちゃったのかな。それとも単に春の陽気を感じるからかな。