3月22日(水曜日)。☀⛅☁。春爛漫!地平線はちょっとかすんでいるけど、景色はぐるりと春うらら。それにしても、ほんっとに山の雪が足りない感じ。去年だかおととしだったかの雪解け洪水の心配はなさそうだけど、逆に夏になる前から干ばつになってしまわないかと心配。山からの雪解け水はメトロバンクーバーの大事な、大事な水源。雪が降らなさすぎると、夏に水不足になって、芝生や庭の散水制限だけでは済まなくなってしまいかねないから、大いに気になるところ。
春霞の中でもやっとして見えるけど、新しいパタロ橋の建設は急ピッチで進んでいるようで、主塔が2ヵ月前に比べるとかなり高くなっていて、古い橋のアーチを超えている。当初の予定では今年中に開通するはずだったんだけど、川に生息するチョウザメや遡上して来るサケの保護のために工事が中断されたり、コロナや資材不足や人手不足で工事が遅れたりして、開通は来年ということになっている。全長1500m、幅広の4車線(将来車線を増やせる)の斜張橋(三角の帆ひとつ)で、総工費約1340億円。開通後は。築86年のアーチ型の橋は解体されることになっている。ちなみに、パタロ橋の所有者はメトロバンクーバーの公共交通機関であるTranslinkで、下流側には電車専用のスカイブリッジがある。
パタロ橋(新・旧)
2ヵ月前
いつも窓から上流に見えているせいで、しょっちゅう写真に納まっているポートマン橋(三角の帆2つ)は、1964年に架けられた(けっこう格調高い感じのデザインだった)橋が発展する郊外への交通量をさばききれなくなって、架け替えられたもので、10車線で全長2093m。サンフラシスコのベイブリッジに抜かれるまでは世界一幅の広い橋だった。一方で、下流のアレックスフレーザー橋は全長2575mで、1986年に開通したときは世界最長の斜張橋で、その後も2005年までは北米最長だったもの。それに比ると、ルル島の東端にあるニューウェストミンスター市の「飛び地」につながる唯一の橋で、1960年に架けられた全長924mのクィーンズボロ橋は、工費が現在の貨幣価値で35億円くらいだったそうで、いかにも安っぽい感じのおんぼろ橋。とりあえず架けとこうということだったんだろうけど、この橋が不通になると分譲住宅地が多いクィーンズボロ地区の住民は十何キロも西のナイトストリート橋まで大回りしなければならないから、通勤通学に困る。住民からはしょっちゅう架け替えの要求が出るけど、所有するニューウェストミンスター市は小都市なもので、お金がないのよねえ。
ポートマン橋
アレックスフレーザー橋
クィーンズボロ橋
スカイブリッジ(電車専用)
でも、橋のある風景って、いいもんだと思うな。我が家から見える橋は、東から順に、ポートマン橋、パタロ橋、スカイブリッジ、アレックスフレーザー橋、クィーンズボロ橋の5つ。朝焼け、夕焼け、青空、月夜の空のどれもが橋を引き立ててくれて、ついカメラを向けてしまうけど、何よりも、流れる川を渡る橋には人間の営みが感じられるのがいい。電話をくれたら橋の交通情報をリアルタイムで知らせるよと、よく冗談に言うんだけど、ほんとに誰かが電話して来たら、双眼鏡で見て、あっちの橋は渋滞していそうとか、こっちの橋は緊急車両のライトが点滅しているから事故があったみたいよとか教えてあげられそう。