10月9日(水曜日)。🌧☁🌥。朝一番にリック先生から「今日は電車で行くので、ランチをするレストランまでウーバーでおいで」。行く先のレストランのリンクを見たら、あら、赤坂の全席が数寄屋造りの完全個室の会席レストランで、住所は永田町。へえ、接待、会食、宴会などに使えるということだけど、永田町とか赤坂とか霞が関がすぐ近いとか、誰が誰を接待するのか好奇心をくすぐられる感じ。でも、学者のリック先生と奥さんとのランチなら、少しはくだけた感じかも。だったら、政治家や高級官僚とはあまり縁がないか・・・。
ウーバーを呼んで行った先はビルの地下階に降りて行ったところ。リック先生夫妻が先に来ていて、ビールが来るまでの間おしゃべり。見回すと(行儀悪いかな?)、たしかに和室として作られたという感じで、「窓」の外に和風庭園風の一角とでもいうような風情のある装飾が設えてあって、テーブルの上には呼び鈴のスイッチ。場違いかもしれないけど、雅叙園の個室と比べると全体として気取りがないという感じかな。食事もランチタイムだからかお盆に総まとめ。功?なり名を成したえらい政治家先生はきっとこういうところには来ないだろうな。来るとしたら、まだ「パイプ」が太くない駆け出しとか・・・。
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次はゲーテ・インスティテュートでの前衛劇。第1部は能楽師梅若猶彦作の「イタリアン レストラン」という前衛劇で、次いでリック先生と親しいアメリカ人の日本文学研究者バイチマン先生が作曲家の佐藤聡明氏と対談し、第2部は佐藤氏の作品を背景にして梅若氏作・演出による前衛能楽「松風」。能や歌舞伎にはあまり縁がなかった(というか、あまり関心がなかった)けど、翻訳脚本で主要キャスト以外に仮面の利用を考えていたので、ちょうどいい機会。開演を待っている間にバイチマン先生に会えて、わっ、何てすてきなおばさまなんだろう。何とも不思議な、それでいて何かがピンと来る『イタリアン レストラン』の後で、バイチマン先生と佐藤聡明氏の「音」についての話で、「音は無から生まれる」と言う言葉にいたく共鳴。無から生まれて無に帰る。そうだなあ、人間は生きているから音を作れるということだな。佐藤氏はさらに「大きな音は人間の耳には届かない」という老子の言葉を引用して、音とは何であるかをずっとずっと宇宙の果てにまで広げて見せてくれて、「宇宙ではどんなに大きな音でも伝達物質がなければ伝わらないのです」と解説。なるほど。ワタシが20台の頃に(縁談をはぐらかそうと)夜な夜な天体望遠鏡をのぞいていて、ふと、遠い、遠い大宇宙のどこかに特等席があったら衝突する銀河や超新星のスペクタクルを見物したいと思ったもんだけど、そう、空気のない宇宙ではどんな轟音も遠くへは伝わらないんだ。何だか意味深だなあ・・・。
前衛能楽と銘打った「松風」は行平は伝統の能装束だけど、松風はふわふわの白いドレス。無言でスローモーションの動きは初めは違和感があったけど、物語の中へ入って行くにつれて一挙手一投足が凝縮されて感情が鋭く伝わって来るようになって、そっか、生身の人間の顔を能面で隠し、動作を緩慢にすることによる緊張感で渦巻く感情を強調しているんだな。ふわふわドレスの動きも楚々とした松風が心を病んだ女になって行く感情の起伏の激しさを表していたと思う。観ているワタシもだんだんに緊張して、目が釘付けになってしまったもの。いやぁ、すごく衝動的だった。ホテルに戻って来て、ふと遠くを見やったら、雲がほんのりと虹色になっていて、へえ、東京でも虹が出るんだ。明日は晴れるかな。さて、全日程を終えたところで、荷造りを始めなくちゃ。増えた荷物、大丈夫かな。ま、晩ご飯を食べてからってことで・・・。
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見えるような見えないような・・・虹
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これが勘定?
ウーバーを呼んで行った先はビルの地下階に降りて行ったところ。リック先生夫妻が先に来ていて、ビールが来るまでの間おしゃべり。見回すと(行儀悪いかな?)、たしかに和室として作られたという感じで、「窓」の外に和風庭園風の一角とでもいうような風情のある装飾が設えてあって、テーブルの上には呼び鈴のスイッチ。場違いかもしれないけど、雅叙園の個室と比べると全体として気取りがないという感じかな。食事もランチタイムだからかお盆に総まとめ。功?なり名を成したえらい政治家先生はきっとこういうところには来ないだろうな。来るとしたら、まだ「パイプ」が太くない駆け出しとか・・・。
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次はゲーテ・インスティテュートでの前衛劇。第1部は能楽師梅若猶彦作の「イタリアン レストラン」という前衛劇で、次いでリック先生と親しいアメリカ人の日本文学研究者バイチマン先生が作曲家の佐藤聡明氏と対談し、第2部は佐藤氏の作品を背景にして梅若氏作・演出による前衛能楽「松風」。能や歌舞伎にはあまり縁がなかった(というか、あまり関心がなかった)けど、翻訳脚本で主要キャスト以外に仮面の利用を考えていたので、ちょうどいい機会。開演を待っている間にバイチマン先生に会えて、わっ、何てすてきなおばさまなんだろう。何とも不思議な、それでいて何かがピンと来る『イタリアン レストラン』の後で、バイチマン先生と佐藤聡明氏の「音」についての話で、「音は無から生まれる」と言う言葉にいたく共鳴。無から生まれて無に帰る。そうだなあ、人間は生きているから音を作れるということだな。佐藤氏はさらに「大きな音は人間の耳には届かない」という老子の言葉を引用して、音とは何であるかをずっとずっと宇宙の果てにまで広げて見せてくれて、「宇宙ではどんなに大きな音でも伝達物質がなければ伝わらないのです」と解説。なるほど。ワタシが20台の頃に(縁談をはぐらかそうと)夜な夜な天体望遠鏡をのぞいていて、ふと、遠い、遠い大宇宙のどこかに特等席があったら衝突する銀河や超新星のスペクタクルを見物したいと思ったもんだけど、そう、空気のない宇宙ではどんな轟音も遠くへは伝わらないんだ。何だか意味深だなあ・・・。
前衛能楽と銘打った「松風」は行平は伝統の能装束だけど、松風はふわふわの白いドレス。無言でスローモーションの動きは初めは違和感があったけど、物語の中へ入って行くにつれて一挙手一投足が凝縮されて感情が鋭く伝わって来るようになって、そっか、生身の人間の顔を能面で隠し、動作を緩慢にすることによる緊張感で渦巻く感情を強調しているんだな。ふわふわドレスの動きも楚々とした松風が心を病んだ女になって行く感情の起伏の激しさを表していたと思う。観ているワタシもだんだんに緊張して、目が釘付けになってしまったもの。いやぁ、すごく衝動的だった。ホテルに戻って来て、ふと遠くを見やったら、雲がほんのりと虹色になっていて、へえ、東京でも虹が出るんだ。明日は晴れるかな。さて、全日程を終えたところで、荷造りを始めなくちゃ。増えた荷物、大丈夫かな。ま、晩ご飯を食べてからってことで・・・。
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見えるような見えないような・・・虹
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これが勘定?
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