らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

Carl (Karl) Friedrich Zelter

2008年05月21日 23時55分05秒 | お気に入りのCD
 昨日、山形弦楽四重奏団メンバーの中爺君のブログにツェルターの事について書いてあったので、それに関連して。

裏メン7

 ツェルターは、メンデルスゾーンの作曲の師として、音楽史上に名前を残していますが実際にその作品の生演奏に出会う事はまずありません。

 しかし、我々ヴィオラ奏者にとっては大変貴重な作曲家でもあります。ツェルターが石工の職人をしながら本格的に書き上げた最初期の作品に「ヴィオラ協奏曲 変ホ長調」があるからです。その協奏曲は音楽大学に行く前か、もしくは入学後すぐくらいに練習する作品と言っても良いです(少しアカデミック?)。曲の感じは、ベートーヴェンのVn協奏曲のようにメロディはほとんどなくオーケストラのメロディの裏で、音階やアルペジオなどを独奏ヴィオラが奏でる曲です。途中にオペラのレスタティーヴォのような箇所もあり、なかなか良い曲です。

 まず実演に触れる事は出来ない曲ですが、私達ヴィオラ奏者は学生時代、何回も他人が練習しているのをきいたし、試験でもきいたし、自分でも弾いたし。思い出深い曲です。学生時代にどうしてもこの曲を聴きたくて、先生に相談したらドイツのラジオ番組のエアチェックで第2・3楽章だけ入ったカセットテープを貸してくれた事がありました。今はこのCDがあるので良いですね。今の学生がうらやましいです。というか今の学生は、課題としてこの曲を取りあげる事は少なくなっているかもしれません。
HMVジャパン
コメント (2)
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