らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

あぁ~ルートヴィヒ!!

2008年05月31日 23時04分49秒 | 音楽
 ピアノのソロリサイタルに行ったのは何年ぶりでしょう。

 米沢の伝国の杜~置賜文化ホールまでEric Heidsieck氏のピアノリサイタルに行ってきました。

プログラムはオールBeethovenで、
・ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 Op.13『悲愴』
・創作主題による6つの変奏曲 ヘ長調 Op.34
・6つのバガテル Op.126
・ピアノ・ソナタ第31番 変ホ長調 Op.110

             というものでした。

 Eric Heidsieck氏を知らない人のために簡単に書くと、彼はドイツ系家系のフランス人で、Alfred Denis Cortotの弟子という70歳を過ぎた巨匠です。昨今の力演型のピアニストではなく、音の美しさは絶品です。レコードやCD等で聴いている印象ともまた違いました。少し短めの燕尾服のズボン~下からすねが見えています~に白い蝶ネクタイをしない燕尾服。写真からは想像もしていなかった笑顔で舞台上に登場。

 「悲愴」の一音からのめり込みました。本当に自由に鍵盤の上で踊っていきます。古典派の音楽演奏は今はピリオド演奏に影響を多少とも受けているので(音が濁らないように)、ピアノのペダルは多用しません。しかしEric Heidsieck氏は私達が昔から慣れ親しんだようにペダル操作を多用します。そのペダルの入れ方が絶妙なんです。生の音が直で客席まで来ません。全て天井から音が降ってくるのです。こんなに押し付けがましくない音楽を聴いたのはいつぶりでしょう。あぁ~幸せ。

 最後のBeethovenの第31番の良かったこと!!第3楽章の「嘆きの歌」とFugeには本当に聴き入りました。

 拍手に応えてアンコールは4曲も!!ピアノを弾いて拍手をもらうのが楽しくてしょうがない子供のようです。うんうん大満足!

 CDを購入したら終演後サインをくれるというので、サインをもらいました。前後の人にはしていなかったのに、何故か私に向こうから笑顔で握手をしてくれました。温かくてとても大きな手でした。家の奥さんは帰宅途中に「良いなぁ~良いなぁ~」とず~と言ってましたっけ。

 
コメント (6)
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