らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

TDK オリジナルコンサートシリーズ.2

2008年06月17日 22時52分23秒 | お気に入りのCD
 ここ数年ピリオド奏法が認知されて、ピリオドの演奏家も増えた。山形響でも「アマデウスの旅」というシリーズで、ピリオド奏法的な演奏法を用いて演奏会をする機会もある。ただピリオド奏法というものは、すぐに出来るものではなく我々プロの奏者と云えども、まだまだ「ピリオド風」という物真似の領域を出ていないと思う。音楽に対するこのアプローチの仕方は、やはりちゃんとした勉強が必要である。何故なら我々団員のほとんどが、子供の頃から学生時代~フリー時代とピリオドの奏法は勉強してなく、それどころかフレーズは長く、ヴィヴラートは多様性を持って常にかけてという事を教え込まれて来たからで、ピリオド奏法の音楽は、教えてこられた音楽では禁止奏法に近いからである。そもそもピリオド奏法とは何なのか?アーティキュレーションを強調するだけなのか、ヴィヴラートを止めればピリオドなのか?語る人個々に意見が割れるので私もよくわからない!!もちろん音楽家として活動する上で、色んな事を吸収していくのは必要な事であるのでピリオド奏法によるCDも多数所有して日夜聴くのだが、やはり自分にしっくりくるのは昔の演奏家になってしまう。それはしょうがない事なのだろう。

 バッハのカンタータなどは、今はピリオド以外の団体はあまりやらなくなってしまったが、私の耳に心地いいのはやはりリヒターという事になるだろう。そのリヒターのバッハを演奏したオルガンとチェンバロのライブCDが出ている。これは文句無く良い!心が本当に落ち着く。


 そしてもう一つバッハということで、シュエリングのライブCDを紹介する。全曲盤で名盤があるのだが、このライブの演奏ももの凄く良い。音楽に引き込まれっぱなしになる。本当に良いヴァイオリニストだ。何回聴いても飽きることなく、心に心地よさだけを刻んでくれる。そういえば学生のとき先生が見せてくれた写真に先生所有のヴィオラ・ダ・ポンポーサをシュエリングがふざけて弾いている写真を見せてもらった事がある。小さい体で窮屈そうに楽器を構えるシェリングには笑えた。


 このTDK オリジナルコンサートシリーズは6月中まで1枚組でも2枚組でも全品1050円だそうだ。買うなら今しかないかも。在庫がなくなれば3000円越えてくる可能性があるから。今がチャンス。
HMVジャパン
コメント (2)
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