らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

佐藤敏直 弦楽四重奏曲第1番(1964)

2008年10月08日 23時37分20秒 | クァルテット
 以前にも佐藤敏直氏については、何回か記事を書いてきました。

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佐藤敏直

 今度の山形Q第29回定期演奏会にプログラミングした第1番について少し書いてみます。

 この第1番は、1964年12月1日 ヤマハホール(耕人会 第5回)にて、イソ弦楽四重奏団によって初演されています。佐藤氏の奥様から関係者のみ配布という(その時の)オープンリールからおこした貴重なCD-Rをいただきました。

 実は、それ以外のこの曲に関する資料が手元にないので、でまかせしか書けない事を断っておきます。笑。

 曲は3楽章からなります。
第1楽章は、少し寂しげな民謡調の曲です。ヴィオラのソロから始まり、全体はゆっくりした曲想になっています。

第2楽章は、短くて、どこかわらべ唄のような童謡のような曲想です。

第3楽章は、今までの日本のいにしえを暗示させる曲想から一変して現代の曲想になります。途中ゆっくりな部分はありますが、曲全体を支配しているのは完全に「ロカビリ~~~!!」です。チェロのリズムに注目ですかね?ヴァイオリンのメロディが耳に残ります。

 佐藤敏直氏は、この曲で日本の音楽の歴史を表現したかったのでしょうか?1964年頃、ロカビリー全盛の時代にダンスホールとかよく行きましたか?と奥様に聞きましたが、わからないとの事・・・・。

 とにかく聴きにくい邦人作品とは違って、佐藤氏の曲は美しい旋律を持っている事は確かなようです。師匠が清瀬保二氏というのは、多いにうなずける所です。
コメント
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