らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

Quatuor Ebene

2008年10月20日 23時57分06秒 | お気に入りのCD
 日も短くなってきて秋深まってきました。寒く感じる日もあって、カメムシの大量発生のおかげで今冬の雪の量が少し心配です。毎朝、とても愛してしまっている布団と別れるのが辛くなってきました。

 ぎりぎりまで寝ているために、頭は寝たままで毎日行動を起こし始めます。起きるタイミングで毎日の行動量が変わってしまいます。良いタイミングで起きればどんどん色んな事がはかどり、悪いタイミングで起きれば一日中グズラグズラ・・・・。

 1999年に結成されてミュンヘン・コンクールの弦楽四重奏部門で優勝した、フランスの若手実力派四重奏団エベーヌ四重奏団の音楽は、そんなボケボケの頭に容赦なくガツンときます。とは言っても弓をぶつけたり、一人一人の技術をひけらかすような演奏したりするソリスト集団のような弦楽四重奏団ではありません。良くコントロールされた弓さばきで、4人で音楽を共有しています。

 とりあげたCDの収録曲は、
・ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調Op.10
・フォーレ:弦楽四重奏曲ホ短調Op.121
・ラヴェル:弦楽四重奏曲ヘ長調

 フランス人が避けては通れない(世界中のクァルテットも避けて通れない)名曲を新鮮な音楽で聴かせてくれています。ドビュッシー音楽が終わった後、フォーレの音楽が流れてきた時に体がゾクゾクッとしたものを感じました。若手弦楽四重奏団の多くが表現を過多にしてしまってマイナスになってしまう所をこの団体は、死を目前に控えた作曲者の心の落ち着きを上手く表現しているように感じます。だからと言っておとなしいだけの演奏にもなっていないので、ものすごく実力のある21世紀注目の団体という事もうなづけます。

 最後のラヴェルの第4楽章の激しさ!!5/8拍子で始まり5/4・3/4・5/4・5/8・3/4・5/8・3/4・5/8・3/4・5/8・3/4・5/4・5/8・3/4と目まぐるしく変わる拍子の移り変わりが自然な事・・・。少しの隙も見せない音楽の厳しさは、聴く側に興奮と満足感を与えてくれます。

 これから大注目の弦楽四重奏団です。


 最近の弦楽四重奏団のCDのジャケットは、以前の燕尾服をきて4人で寄り添いながら笑顔でパチリッとは違い、一見するとパンクやロックバンドを思わせるようなかっこいいジャケットが多くなりましたね。彼らもジャケットだけ見れば、イギリスのバンドみたいなジャケット写真です。
HMVジャパン
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