らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

海音寺潮五郎「平将門」

2010年07月13日 23時58分01秒 | 読書
 老眼問題に負けずに読み終わりました。上中下の3巻で約2ヶ月もかかってしまいました。高校生の頃のようには読めないですね。やはり・・・・。
 飛ばし読みではなくてじっくり読めるのは良いことですが。

 海音寺潮五郎(1901~1973)による史伝文学の「平将門」は、藤原純友を描いた『海と風と虹と』が原作になって、NHK大河ドラマ「風と雲と虹と」(1976放送)で有名です。小学生の時の父と見ていたのをおぼえています。小学生の頃から歴史ドラマを見ていたなんて・・・。今考えると親爺クサイ・・・・・。

 平安時代中期の藤原政治に反抗して起こした乱をクライマックスとして小説は完結しますが、平将門の子供の頃からの話で物語は始まります。腐敗した政治を行う京に対して、独自の文化を育む東の国々の生活風景などうまく描写されていて、タイムスリップした気分になってきます。

 結局、将門は「新皇」と称して自らが天皇になって新しい政治を行おうとするのですが、ものの2ヶ月で征伐されてしまいます。天皇中心の政治が行われているときは朝敵扱いで、武士政治の時代が来ると「神様」扱いになるというほど、後の政治にも利用されてきました。

 東京千代田区大手町の平将門の首塚は、何度か行ったことがありますが、1000年以上経った今でも不思議な空間ですね。

 次は司馬遼太郎「峠」の上中下を読もうかと思っています。次は何ヶ月で読めるでしょうか?www。
コメント
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