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Remo Palmier ( 米 Concord Jazz CJ-76 )
いいギター・ジャズのアルバムがあるレーベルは、いいレーベルである。
パーカーらがいたビ・バップ時代に新人としてデビューして演奏の現場で活躍してきたレモ・パルミエの唯一の単独リーダー作。 ハーブ・エリスとの共同名義の
ものを除くと、リーダー作は何とこれしかない。 これは本当に勿体ない。 とてもいいギタリストだからだ。
穏やかなバラード調の曲だけを集めて、1音1音確かめるようにしながら弾いていく。 これがパット・マルティーノの弾き方とそっくりなのだ。 ギターの音色も
そっくりで、これには驚いてしまう。 但し、それは真似をしているという感じではなく、長年かけて積み上げてきた結果こうなったという確固たる風格が
ひしひしと感じられる。
"Two For The Road" や "Dolphin Dance" など選曲のセンスが良いし、ルー・レビィやレイ・ブラウンがバックを固めているのでサウンド全体の強固な
安定感もハンパなくて、聴いていて満足度の非常に高い完成されたアルバムになっている。 くどいようだが、これ1枚だけというのが何とも悔やまれる。
コンコードのポリシーに沿ったリスナー第一主義の音楽だけれど、マニアが聴いてもそのレベルの何気ない高さに唸らされる。 ロック界のTOTOやフージョン界の
Fourplayのような感じだ。 こなれた耳にはその演奏力の高さがすぐにわかるだろう。
1945年からラジオ局付きのミュージシャンとして70年代まで活動してきたので、レコード制作に縁が無かった。 デビューしたばかりの頃は当時のギブソンの
広告モデルに採用されていたくらいだから、将来を嘱望された存在だったのだろう。 こうして表舞台に出ることなく終わった有能なミュージシャンが一体
どのくらいいたのだろう、と考えるとなんだか気が遠くなってしまう。
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