Bruno Marini / West Of The Blues ( 伊 LMJ 3342 )
"ダダッダッダダン、ダダッダッダダン ~" というテーマ曲が聴こえてきそう。 タフで、マッチョで、危険な香りがする。
バリトン、ベース、ドラムスのピアノレス・トリオで自作のブルースのみをゆったりと流していく、ジャケットの印象そのままの内容だ。
ダークでディープな色合いのサウンドが深夜の雰囲気を吐き出していく。
ベースの音程が少し甘くてリズム感もちょっとユルいのが気になるけれど、音楽を駄目にするほどではないし、幸いにして全編ブルースなのでそれくらいで
ちょうどいいのかもしれない。 ドラムもちょっと無駄なおかずが多いかなあとも思うけど、3人の音量のバランスもいいので耳障りではない。
マリーニのバリトンは相変わらずよく鳴っている。
例によって自主制作のようだけど録音も良く、オーディオファイルが喜びそうな感じだし、ジャケットも凝った造りになっている。 イタリア人らしい
モノづくりへのこだわりに満ちている。 空間表現に長けた音場感なので、音量を絞って聴いたほうが逆に雰囲気が出る。 深夜聴きに向いている。
まあ、特に変わったことをしているわけではないのでそれ以上の感想は出てこないけれど、渋い刑事サスペンス物の映画のサントラなんかに使われそうな
カッコイイ音楽になっている。 ひねくれたところもなく、素直な感じがこの人の最大の美点なのかもしれない。 人は見た目ではわからないのである。
------------------------------------
しばらく安レコばかり漁っていたお陰で余っていたお小遣いが少しあったので、セールの売れ残りに手を出してみた。 あとは黒いジャケットのやつが未聴だが、
いずれ安いのが出てくるだろう。