Oscar Peterson / Blues Etude ( 米 Limelight LM82039 )
普段は買わないことにしているオスカー・ピーターソンのレコードを拾ったのは、"いそしぎ" が入っているからだ。ジョニー・マンデルが亡くなった
というニュースを先週聞いたところで、悲しい気分の中で見かけたから拾う気になった。
私がジャズのスタンダードの中で最も好きなのがこの人が作曲した一連の傑作群で、その独特の切ないメロディーは聴くたびに心の中に何かを
残していった。これらの楽曲の演奏であれば、それが誰が演奏しているものであっても、好きになった。特に好きな演奏家や歌手ではなくても、
マンデルの楽曲であれば、それは心に染みた。
ピーターソンは原曲には出てこないコードを取り入れて、より物悲しい雰囲気に仕上げている。こういうところは手慣れたもので、さすがだと思う。
こういうアレンジをしているのは他では聴いたことがない。この曲が入っているというだけで、このアルバムが好きになってしまう。
これからもいろんなアルバムを聴く中で、マンデルの楽曲が入っていればうれしい気持ちで聴くことになるだろう。そういう特別な存在だった。
R.I.P ジョニー・マンデル、素晴らしい楽曲をありがとう。