山の中を歩いていると、そこそこ大きな物が複数で走り回っていたので足を止めて集中して見ると、キシノウエトカゲ(トカゲ科、国特別天然記念物、絶滅危惧種)がメスを追い掛け回していました。ちょうど3月の恋の季節。気温がグングン上がった日だったので変温動物の彼らも活性化し、嫁探しに夢中だったんでしょう。
この時はメスが2匹、オスが2匹いたようで、それぞれ3~40Cmくらい。日本のトカゲの中で最大種です。オイラがいると始めはなかなか出て来なかったんですが、座ってジッとしているとオイラが危険な存在じゃ無いと分かった様で目の前1.5m程まで近付いて来たというか、オイラを気にせずメスを追いかけ始めました(笑)。1時間ほど観察していると、あまり前脚を使わずに歩いてるように見えます。前脚が後脚に比べて小さい。食べ物はほぼ何でも食べます。昆虫でもカニとかでも他の爬虫類でも。
話は変わりますが、近年キシノウエトカゲやセマルハコガメが密猟され日本だけでなく中国やアメリカ、香港などのマーケットで多数販売されています。台湾の規制が厳しくなり、捕まっても刑罰が軽い日本・八重山がターゲットになっているようです。先日もTVでやっていましたね。両方とも「国天然記念物」に指定されているので、取るどころか移動させるだけで違法です!
先日も保護地区で昆虫採集をしたと言う人を注意したんですが、「取って何が悪い、いくらでもいるだろ!。(標本にするのに)殺して何が悪い、お宅だって牛や豚を殺した肉を食べてるだろ!」と言って来ました。70才(自分で言ってた)を過ぎたいい歳の老人が子供のような事を言って来たのにはビックリ。その仲間内には島の人間が二人混じっていました。
「キシノウエトカゲ」と検索するだけで、密猟、販売、逮捕、などのワードが出て来ます。残念な事です。