先日、東大の「地震研究所地震予知情報センター」教授の佐竹先生やフランスの研究者たちのチームが石垣島などの島々にある「マイクロアトール」を切り出し採取しました。これは何の為にやっているのかと言うと、マイクロアトールの凸凹や年輪によって数千年前に地面が上がったか下がったか(津波があったかも分かるかも知れない)が分かると言う研究の為です。
まだ潮があるうちにボートで機材を運び、エンジンカッターで15Cm幅位で切り出します。その切り出した物を横から見ると高い場所や低い場所があり、年輪と照らし合わせながら調べて行くと、その時代、その場所の地面が高かったか低かったかが分かります。切り出し作業中に間に合わず、画像はありません(笑)
マイクロアトールと言うのはサンゴの平べったい塊(円形が多い)の事です。現代の生きたマイクロアトールの上方への成長は干潮時の海水面とほぼ同じ高さまでで、それ以上上方には成長しません(出来ない)が、潮に浸かっている方向へは成長出来ます(どんどん円形がデカくなります)。
そんな時、地震か何かで地面が下がったり海側に引っ張られたりし、元より干潮時の海水面が今までより上になる(深くなる)環境に変わったら、このマイクロアトールは外側だけでなく上向きにも成長できるようになるので、新たな環境が続いている間(時代)は今まで成長した部分より高く盛り上がります。その逆もアリです。 ___/ ̄ ̄\___ この高低差によって何千年前はこの場所は地面が沈み、何万年前は隆起してた、と言う事が分かる訳です(この説明で合ってるかな?)。
名蔵アンパルや名蔵湾の「化石マイクロアトール」は約4000年前の物だと言う事は分かっているので、少なくとも4000年以上前のこの場所の地殻変動の様子が分かると言う事になりますね。
ある程度の結果が出たらまた石垣島で途中報告会を開いてくれると言っていたので、その時にまた詳しい(正しい)報告が出来ると思います、楽しみですね!
最後の画像は貝(イシマテ?)がサンゴの骨格内に穿孔し住んでいる様子が良く分かる断面です。成長とともにサンゴの骨格部分(炭酸カルシウム)を削ったり溶かしたりしながら穴を広げていきます。せっかく切り出したんだから地殻変動だけでなく、色んな専門家に見て頂き研究・報告して貰いたいですね。