石垣島の森の中を歩くとやたら葉がでっかい(1m位)クワズイモが出て来ます、ヤエヤマクワズイモ(サトイモ科)。クワズイモの仲間は島では毒草として厄介がられている植物ですが、内地では観葉植物として売られていたり、地域によっては天然記念物です。笑えるのが風水として恋愛に効果があるなんて言って売ってたりします。
サトイモなどにも含まれる汁(シュウ酸カルシウム)が強烈で皮膚に付くとメッチャクチャかぶれたり痒かったり、食べると嘔吐、下痢、麻痺など酷い目にあいます。弱い人は葉に触っただけでも痒くなるとか。道路の草刈り作業をやっている人達も一番厄介だと言って、帽子、ゴーグル、マスク、手袋、長袖、長ズボン、長靴など、とにかく皮膚を出さないように完全防備でやってます。以前トトロが流行った時に何も知らない観光客が、トトロの傘と言って子供に持たせ、大人よりも皮膚が薄くて弱い子供が酷い目にあうと言う事例が多々。親の無知で子供が犠牲になるのって意外と多いです!
戦時中はラバウルなどの島で旧日本軍がタロイモ(田いも)と間違えて多くの人が中毒にあい、昏睡状態や死亡者も出ました。オイラの知人は、症例1)チョットか舐めただけで痺れ、しばらく口が利けなかった。症例2)一晩中痺れて動けなった。特に症例2は危なかったです。毒で直接死ぬと言うより痺れて心臓が動き辛いとか、呼吸が出来なくなって死んでしまうんです。国内でも何件もの事件が起きていますから、観葉植物として部屋の置いたりしている方、気を付けてね。この手の植物を飾りたかったら、オイラだったらサトイモか田芋にしておきます。
今回も何時ものように毒=薬として紹介しておくと、切り傷に葉の根元を焼いて泡が出て来たら塗る、風邪、咳、魚毒の中毒など色んな民間療法があります。中国では「狼毒」と言う漢方にもなっています。
観葉植物・アロカシアとして売ってるのはインドクワズイモ(別名・ニセクワズイモ)とシマクワズイモが多いようです。
見た目は緑がキレイで花も良い匂いがして写真写りも良いんですが、とにかくこれがある時は藪こぎの時でも切る高さに気を使います。