自然関係の仲間のF先生が「Y先生が環境DNAの取り方を教えてくれる」と言う事でオイラも一緒に教えて貰う事になりました。
その前に「環境DNA」って何?と言う事で説明すると、水や土などその場所に残る動植物(生物由来)のDNAの事です。ウンコとか皮膚の垢、葉っぱの一部とか、ほんのちょっとの欠片とも言えないくらい小さな小さな物(DNA)を採取し調べると「この川にはこんな生き物がいます」と言う事が分かっちゃうんです。時には動物が川を渡った時のほんの少しの汗とか皮膚の剥がれたのとかでも採取出来さえすれば、それがどんな生物だったのかが分かってしまうんです。凄いですね~!
ただその同定調査をするには、その小さな小さなDNAを集めなければいけません。それを大学の研究所などに送り、前もって登録してある生物のDNA配列と一つ一つ照合しどんな生物がいるかを調べると、実物の生物を見た事が無くてもそこにいるって事が分かります。だからもう絶滅していないはずの生物でも(剥製の毛など)そのDNAサンプルさえあり、それが出てくれば、「ここにまだあの生き物がいるかもしれない!」とか「この辺りにマンモスのミイラがあるかも知れない!」と言う大発見にも繋がるわけです。
と言う事で行ったのがウチの近所の白水渓谷。手順はまずはバケツを現地の水で良く洗います(共洗い)。そのあとバケツで水を一回汲むに付きポンプ50mlを2回、水をぴゅーと出します。それを10回繰り返します。ようするにポンピングを20回、1リットル分やらないといけないんです。やってるうちにフィルターが詰まって来てポンプが重くなってくるのは何時もの水質調査と同じ。知ってればオイラ開発のスーパーマシンを持ってきたのに(笑)。
あまりの重さに膝を使ってポンピングするY先生↑
普段の水質調査の時はフィルターで不純物を漉した水が必要なんですが、今回はその不純物が必要なわけです。その不純物の中に生物由来のDNAが混じっていて、画像のフィルター部にドンドン引っかかり溜まって行きます。それを多分アルコールで固定し上下とも栓をし漏れないようにした物をチャック付きバックに入れ、常温で送って良いそうです。
注)
2ヶ所以上で行う時は、毎回ハイターなどでバケツを洗ってから共洗い。
ポンプは毎回新品を使うか、殺菌処理をして使用。
自分の手の皮膚のDNAも混じらないように、グローブ必須!
この状態で送ってあとは大学研究室で同定。Y先生の関係で無料でやってくれると言うか日本中の調査をしているとの事で、石垣島のサンプルも欲しいと言う事もあり、やって頂けるとの事。
F先生がオイラに声をかけてくれたのは、オイラが「八重山陸水研究会」で定期的に水質調査を行っているのを知っているので「その時一緒に環境DNAの採取もすれば一石二鳥だ」と言う事もあり連絡をくれた訳です。う~む、ますます面白くなってきましたね。
「コロナなんかに負けてたまるか!」ですね (^^)/。
#リフトアップ石垣島エコツアー