だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

監督の娘も、監督

2008-01-05 19:41:06 | 映画
ギリシア、アテネ生まれの監督コンスタンタン・コスタ=ガヴラスをご存知でしょうか?1969年の「Z」(イヴ・モンタン、ジャン=ルイ・トランティニャン、ジャック・ペラン主演)や、「告白」( イヴ・モンタン、シモーヌ・シニョレ主演)、73年の「戒厳令」(イヴ・モンタン、レナート・サルヴァトーリ、ジャック・ペラン主演)などを生み出した社会派の監督です。

長い空白の後、82年にジャック・レモン、シシー・スペイセク主演のアメリカ映画「ミッシング」、デブラ・ウィンガー、トム・ベレンジャー主演の「背信の日々」(88)、ジェシカ・ラング、アーミン・ミューラー=スタール主演の「ミュージックボックス」(97)などを監督しました。ホント、どれも社会性の高い作品ばかりですね。

そのガヴラス監督の娘も監督になりました。ジュリー・ガヴラスは、1970年生まれで短編やドキュメンタリー映画を発表後、初監督となるのが「ぜんぶ、フィデルのせい」(06)です。もちろん、この映画も背景にスペインのフランコ独裁政権や共産主義があります。さすがに父親の影響は強い?

1970年のパリ。9歳のアンナ(ニナ・ケルヴェル)は、名門カトリック女子小学校に通う成績優秀な少女。父はスペイン貴族階級出身の弁護士フェルナンド(ステファノ・アコルシ)、母は雑誌記者のマリー(ジュリー・ドパルデュー/ジェラールは父)、弟フランソワ(バンジャマン・フイエ)とともに何不自由なく暮らしていました。

ところがフランコ独裁政権に対し、反政府運動を行っていた伯父さんが亡くなります。やむなく、叔母さんと従姉妹がアンナのお屋敷にやって来ます。かわいいお洋服や、上品なお食事、ボルドーでのバカンス、大好きな宗教学の授業…。その時を機に、そんなアンナの生活が一変します!

なぜって、両親が“共産主義”に目覚め、小さなアパートメントへの引っ越し、宗教学の授業は禁止!とアンナの不満は大爆発。『元の生活に戻りた~い!これってぜんぶ、フィデルのせいなのね!』タイトルの“フィデル”は、フィデル・カストロのこと。カストロの政治的思想が、欧米諸国に及ぼした影響を少女の目線で描いています。

コスタ=ガヴラスの娘、ジュリー・ガヴラス。ぜひとも拝見しましょう。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« テラビシアを探して… | トップ | 写真は語る… »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事