タイトルの記事が目に止まりました。著者は日野田直彦氏で、長
年学校教育に携わり、「東大よりも世界に近い学校」の著書もあり
ます。
主旨をかいつまみますと、
理由1:現在の学校は時代に合っていない。社会の変化についていけ
てない。
理由2;生徒や先生の主体性とそれを育むための対話、対話を可能と
する生徒と先生の人としての対等な関係。
1-1:「いえない」「いわない」「いわせない」
・産業革命以降の学校は、人間を忠犬にするための調教システムとし
てつくられたにすぎない。
・「いえない」「いわない」「いわせない」人間を生産するための組
織としての学校であり、自立しない従順な人間を育てることしかでき
ない。
・いまの学校は生徒に失敗させてくれない。会社も同様。
・若い人にとって失敗は非常に貴重な経験で、人は失敗から多くを学
ぶ。
・将来社会に出たとき、円滑な人間関係を築けるようになるためにも、
あるいは、組織の運営や意思決定に携わる立場になったときに力を発
揮できるようになるためにも、失敗は本来、若いうちに経験しておく
べきことである。
・学校で身につけるべきなのは「知識」のみならず、「知識」「スキ
ル」「マインドセット」の3点セットである。
2-2;他者に大きな迷惑をかけないという前提の上で、生徒が「学校な
ら、何に挑戦しても大丈夫」と思える心理的安全性が要る。
対策:日本と世界のいいとこ取りが最適解
・知識やスキルとともに、自主性、主体性といったマインドセットを重
視し、生徒が安心してさまざまなことに挑戦できる学校である。
・日本の学校は、日本の社会でしか生きていけない人材をつくろうとし
ている。いまだ多くの親たちは「東大に行ったら将来安泰」「あそこに
就職したら大丈夫」の価値観である。
ー自分でものを考え、自分の意見をもつ人がもっと数多くいさえすれば、
世の中は限りなく良くなるであろう。たとえこのような人が反対者とな
っても、彼らの意見の誤りを納得させることができるので、その考えを
改めさせられもする。ただひとのまねをしているだけの者は、てんで自
分でものを考えようとしないから、説き伏せることもできない。…
たいていの人は意見などまるで持たないで、他人の意見か、ただ噂や世
評などの受け売りで満足しているー カール・ヒルティ