マーリンの美味しい生活

ストレス解消は観劇と食べ歩き。

ゴッホ展

2010年12月13日 | 美術館・展覧会


先日ゴッホ展に行ってきました。場所は国立新美術館。略して新美。地下鉄千代田線乃木坂駅のすぐ上なので雨でも濡れずに行けてとっても便利。

こちらの美術館には、フェルメールとかモネとかオルセー美術館展とかで度々訪れていますが、素敵な企画展が多いのも魅力です。ポール・ボキューズのレストランもあるし、カフェスペースもゆったりしててこの建物の中だけでも楽しめますが、外に出て少し歩けば美味しいレストランやカフェ、ミッドタウン、六本木ヒルズなどもあります。先日ランチに行ったリストランテ山崎もすぐ近くですし、その下のウエストでティータイムを楽しむのも美術鑑賞後の楽しみとしてお薦めですよ。

春には、青山墓地の桜もキレイ


。秋には神宮外苑絵画館前の銀杏並木までお散歩と色々な楽しみ方ができるのもいいですね。

この展覧会では、ゴッホのオランダでの修行時代の作品からパリで多くの才能と出会い、アルルでのゴーギャンとの生活、精神を病んで療養所に入り自殺するまでの作品を時系列で観ることが出来ます。
初期の頃のゴッホは、ミレーを尊敬していてミレーの模写や農夫のデッサンを沢山描いていますが、お世辞にも上手いとは言えない絵です。オランダ時代の絵は、ゴツゴツして素朴で色彩的にも暗い絵が多いようでした。

そんなゴッホがパリに出ていろんな画家と交流することで画風がガラリと変わります。
色使いが明るくなり、いろんな画家の影響を受けて色々試しているような感じを受けます。
でもゴッホは常に自分に自身が持てず、劣等感に苛まれていたようです。


こちらはゴッホがゴーギャンたちのために用意したアルルのお部屋。同じ部屋の絵は3枚あって、1枚はオルセーに(そういえばオルセー展にもありました。)もう1枚はシカゴにあるそうです。この絵の隣には、アルルの部屋が再現されています。意外と狭いんですね。絵で見ると色彩的にとっても綺麗ですが、実際暮らすとなるとちょっと落ち着かないかも・・・


ゴッホの自画像 ゴッホは自画像をたくさん書いていますね。会場入ってすぐのところにも自画像がありました。


アイリス 色の使い方が巧みですね。これでも退色しているらしいですが、もとはどんなに鮮やかだったのでしょうか?溢れんばかりの生命力を感じました。しおれた花も描いてるところが如何にもゴッホらしい感じですね。
どこも混んでいましたが、流石に自画像とアイリスの前は凄~い人だかりでしたよ。


ゴッホが療養していた病院の庭。とっても美しいんです。悲しくなるくらい。

私が一番好きなゴッホらしいと感じる絵が、精神を病んで療養所に入ってからの作品だと知って胸が痛くなりました。
療養所に入ってゴッホはいろんなしがらみから解放されて初めて自分らしさを表現できたのかもしれませんね。
この展覧会の副題「こうして私はゴッホになった」という意味がよ~くわかった展覧会でした。

ゴッホファンの方は必見です