「海辺のカフカ」を観てきました。
K列でしたけど実質7列めくらいなので舞台に近く、良く見えました。
村上春樹さんのあの独特な世界観をどう表現するのだろう?と思っていたのですが、さすが蜷川さん!お見事
透明な箱に入ったトラックや図書館や森などのセットが動く度に、時空を超え夢と現実が混沌としてまさに「海辺のカフカ」の世界。
本を読んだ時一番印象に残ったのが猫とお話ができるナカタさんだったのですが、ナカタを演じられた木場克己さんが素晴らしいのなんのって。
私がイメージしてたナカタさんそのものでした。ナカタさんの出てるシーンは、全て良かった。
ジョニーウォーカーが猫の体を切り裂いて心臓を取り出し食べてしまうシーンは、凄くリアルで思わず目を背けたくなりましたけどね。冷蔵庫に血だらけの猫の首が並んでるところもゾーッとします。
原作通り空からはイワシが降ってきますし。
ナカタさんとトラック野郎のホシノさんとのやり取りは、特にほのぼのしてて良いですね。
図書館の藤木直人さんと宮沢りえさんは、その周りの空気だけ美しく澄み切っているようなオーラが漂っていて大好きなシーンです。
カフカを演じた新人の古畑くん。その役柄か、無表情で淡々とした語り口。カテコでりえさんに肩を抱かれお辞儀を促された時初めて見せた初々しい笑顔が印象的でした。
カフカの分身?であるカラスの柿澤勇人さんは、カフカ少年によく似ていますね。ロミジュリの時とは、また全然違っていて役者さんて本当に凄いな・・・
原作読んでから映画や舞台を観るとがっかりすることが多いけど、この舞台はそんなこと全然なかったです。
美しいセットを見るだけでも価値あると思います。
今日は、神田うのさんが観にいらしてました。りえさんと同じくらい細かった~!