たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

万葉の植物に吹く風

2005-10-18 17:26:53 | Weblog

秋の七草が五草になってしまうのか?

山上憶良の歌
*秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花
*萩の花尾花葛花なでしこの花をみなへしまた藤袴朝顔の花

朝顔は今で言う桔梗。 万葉の歌人に限らず、いにしえの里人は野に出でて、
子どもたちや自らの指を折りながら、 ハギ、オバナ、クズ、ナデシコ、オミナヘシと数える。
また一方の手で、フジバカマ、アサガオと、秋の七草に親しんだ。

いま、この藤袴と桔梗が絶滅の危機にあるという。
日本自然保護協会編「わが国における保護上重要な植物種の現状」1988年

里山は外来植物の黄色い花が一面に咲き誇っている。
たにしがアブクをひとつ噴いた。
子どもにころには田圃が教室で、祖父母が先生だった。