当市の国際交流協会が主催した交流イベント。
「外国家庭料理講習会」に参加してきました。
今回のゲスト国は「ウズベキスタン」でした。
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「スタン」の国々はエキゾチックなイメージの香りですね。
中央アジアのシルクロードに沿って幾つかの国が存在します。
その中でも「ウズベキスタン」はシルクロードの中心地で、
文明の交差点として繁栄した国ですね。
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↑サマルカンドの中心・レギスタン広場
ロシア帝国による中央アジア征服によりソ連邦の版図に組み込まれ、
ソ連邦の解体とともに1991年12月、独立した共和国です。
国土は日本の約1.2倍のイスラム教スンニ派の国で、
首都はタシケント。日本とは双方ともに友好国です。
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↑神学校のブルーな屋根
その国の家庭料理を知ることは「異文化交流」の始まりです。
今回のイベントは①調理体験②試食③交流パーティでした。
講師を務めたのはカユモア オゾダさんとナジロワさん。
カユモアさんは日本在住13年の働くママさんです。
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メニューは5品です。レシピのうち材料だけ紹介します。
下ごしらえ、作り方は省略します。
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①パロフ(ウズベキスタン風ピラフ)6人前。
牛肉500g、玉ねぎ1個、ニンジン大3本(米と同量くらい)
ニンニク1個、タイ米500g(タイ米は粘りがなくてピラフに向いている)
油150㏄、塩適宜、クミンシード適宜、水
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②マスタヴァスープ6人分。
鶏もも肉300g、玉ねぎ0,5個、ニンジン大2本、ジャガイモ大3個、トマト2個、米100g、唐辛子粉小さじ2分の一、月桂樹の葉3,4枚
油適宜(スープ鍋の底がかぶる程度)、ヨーグルト適宜、パセリ適宜(スープのトッピングに使う)
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③アチチュクサラダ(6人分)
トマト2個、玉ねぎ1個、キュウリ2本。
ドレッシングも何もない。塩だけで味付けした。
目からうろこの簡単サラダ。
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④ホルウェタル(デザート)
小麦粉適宜、砂糖適宜
⑤ウズベキスタン風緑茶
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カユモアとナジロワさんによるレシピ説明と調理指導で、
参加者のグループが作り合わせした料理がテーブルに並び、
交流パーティが始まりました。
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メーンメニューのパロフは一見、チャーハンみたいでした。
食べてみると辛味は薄く、少し重い感じの触感でした。
サラダはシャキッとさっぱりしたいい感じでした。
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マスタヴァスープはお米が入っているせいか、
スープと言うより、日本風オジヤ鍋みたいでした。
まあ、現地に行って本物の味とは違うのでしょな。
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↑サマルカンドの街並
カユモアさんによるウズベキスタンの文化紹介が始まりました。
ウズベキスタンは砂漠の国で色・カラーが少ないので、
空の色・ブルーを生活の中に取り入れている。
建築物をはじめ多くの物をブルーで彩っているという。
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中でも「青の都」と称されるサマルカンド・ブルーが有名で
「世界遺産」になっている建造物はブルータイルで覆われている。
モスクのブルータイルをつくることは名誉な仕事となっている。
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カユモアさんの家系も陶芸家の一族で、
陶工家は独自のブルーを求めて植物採集や採石に出るという。
お父さんが焼いたというお皿を持参して見せてくれました。
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また、ウズベキスタンの人たちは踊りが好きだという。
王様を喜ばせるための踊りが文化になっているという。
雨が多く、果物が新鮮で大変美味しいと話してくれました。
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民族衣装「クイナク」も持参、着けて見せてくれました。
シルクで織られていて、何回洗濯しても褪せないということでした。
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カユモアさんはまた、信じられないようなことを言いました。
ウズベキスタン人以外、初めて会ったのは日本人で、
それまで世界は「ウズベキスタン」だけだと信じていたという。
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美しいお二人のお話を聞きながら、
「世界はウズベキスタンだけ」と信じて育ち、
初めての異国遭遇が「日本だった」という。
今では5ヵ国語に堪能なバイリンガル・ママになった。
日本はもとより、世界文化の橋渡しに貢献したいという。
かつての「東西の文化の交差点」の役割は、
カユモアさんの血脈に生きている。
注:地図と建物の写真はwebの観光案内から