キュートな、デボラ・フランソワにうっとり。
フランス映画「タイピスト」観てきました。公式サイト
5年前に観た「譜めくりの女」のデボラ・フランソワは、冷たい理知的な暗い女でした。
今回の「タイピスト」では、
「現代のオードリー・ヘプバーン」と評されるヒロインを演じました。
あまりの美しい変貌ぶりに別人ではないか思うほどでした。
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映画は1950年代のフランスを舞台に、
タイプライター早打ちの世界大会に挑む、ヒロインの奮闘と恋の物語です。
当時のパリっ子たちの憧れの職業は「秘書」でした。
保険会社の代理店の秘書役募集に大勢のパリっ子が詰めかけ、面接を待っています。
さすがパリっ子、みな流行のファッションで身を包んでおしゃれです。
現今の日本大学生の就活服の無個性ぶりが哀れですね。
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面接を待つ列の中に田舎娘のローズ・パンフィル(デボラ・フランソワ)がいます。
彼女の夢は憧れの秘書役として世界を飛び歩くことです。
保険代理店経営者のルイ・エシャール(ロマン・デュリス)は、
彼女を秘書役としては不合格としますが、
一本指でタイプの早打ちをやって見せた才能に注目し採用を決めました。
採用の条件はタイプの早打ち世界チャンピオンになることでした。
世界大会目指してルイとローズによる二人三脚の猛特訓が始まります。
果たして結果は如何にです。ストーリーはこれだけです。
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しかしこの映画の魅力は「タイピストの早打ち」と、
50年代のフランス・パリのファッションに浸れることです。
実在した早打ち大会の模様、指さばきや用紙交換の早いこと、
迫力のタイプ早打ち競技会のエキサイティングな場面はスポーツ大会のようです。
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また、50年代の流行パリ・ファッション、町並み、クルマ、パーティや恋模様など、
当時の情景をていねいにに再現して、レトロな気分にさせてくれます。
ローズが競技会のたびに装うファッションの華麗さ、
キュートで気品に満ちた美しさ。
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恋とともに輝きをましていくローズの可愛さと輝きと。
まさに「現代のオードリー・ヘプバーン」です。
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とにかく観て楽しい映画です。女性には必見です。
爺の観た日、台風26号の去った16日、
舞浜のシネマイクスピアリのスクリーンでは20人足らずの観客のうち男性は爺一人のようでした。
これでフランス映画を3連続して観たことになりました。
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ベルギー人女優・デボラ・フランソワの出演映画は多くない。
2008年に公開された「譜めくりの女(2006制作、フランス)」を5年前にシネスイッチ銀座で観ました。
「譜めくりの女」のストイックな罠
この映画のデボラ・フランソワは表情のない女優でした。
かつて、自らのピアノの才能を破壊した、
ブルジョアジー家族に復讐をするクールな役を演じていました。
敏腕弁護士と有名ピアニスト夫妻、一人息子の家庭の世話役に入り、
寡黙でストイックで、硬質な無表情で、決して笑顔など見せない役でした。
劇場映画はいいですね。
ひと時を豊かにしてくれます。