暑中お見舞い申し上げます。今日で7月も終わりです。
写真は夏の祷りの禊花「ミソハギ」です。川辺や水気のある道端に群生しています。
茎は垂直で濃いマゼンタピンクの花が連なって咲く。
この7月は変わりやすい天候に悩まされました。
早々と梅雨が明けたと思ったら真夏日続きで、
40℃近い記録的暑さの都市が列島に広がりました。
一方、未だに梅雨明けになっていない地方もあります。
後半はゲリラ集中豪雨で記録的な雨量に見舞われ、
山陰地方では洗い出された地区・集落もあります。
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暑さに弱い爺は、日除け雨除けで家篭りの精進の日々でした。
そんな訳で、テレビ映画の楽しみ方を発見しました。
映画鑑賞は劇場映画館が一番と思っていましたが、
ステテコ一枚で観るホームシアターが病みつきになりました。
中でも午後1時からの「NHKbsのプレミアムシネマ」が見応えがあります。
ノーカットで最後のエンドローグまで完全上映です。
大分昔に、観た映画もありましたが、まったく知らなかった映画ばかりでした。
上映作品の一覧はこちらで見られます「プレミアムシネマカレンダー」
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まったく予備知識無しで観た2007年アメリカ制作の「扉をたたく人」(THE VISITOR)でした。
コネチカット州で大学教授をしている62歳のウォルター(リチャード・ジェンキンス)、
妻を亡くしてからすっかりやる気をなくし、惰性だけの学究生活を送っている。
ピアノの練習を始めたが、まったくの音痴で4人目の先生からも、
「音楽の才能がない」ピアノを売りなさいといわれる始末です。
あるとき、学会のためにニューヨークに出張し、別宅のアパートに入ると、
見知らぬ外国人のカップルがいた。
男ははジャンベ(アフリカの太鼓)奏者のシリア系男性タレク(ハーズ・スレイマン)と、
アクセサリーを作って売るセネガル系女性のゼイナブ(ダナイ・グリラ)と名乗った。
二人は騙されてウォルターの家を貸されていたのだった。
二人に同情したウォルターは共同生活を認めて居させてやる。
陽気なタレクはウォルターにジャンベの演奏法を教え、
音痴だったウォルターもリズムを掴みストリートセッションでジャンベを叩くのだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/5c/a3a43638dc73ba4e7a12d7358d1532df.jpg)
その帰路に運命の岐路に見舞われてしまう。
タレクは地下鉄無賃乗車を疑われて逮捕され、不法滞在者として拘留されてしまう。
彼を釈放させようと奔走するウォルターの前に、
タレクの母であるモーナ(ヒアム・アッバス)が現われる。
9・11以降テロへの恐怖が移民希望者や不法滞在者に対して、
厳しい措置を取るようになったアメリカ。
不条理な運命が4人を翻弄し始めるのだった。
心揺さぶる展開と、現代社会を反映した考えさせられる秀作品でした。
ラストシーン、ウォルターはメトロのホームでジャンベを叩き続けるのだった。