「プレ群馬DC」が行われている初秋の、上州路を走ってきました。
来年の平成23年7月~9月には、群馬DCが展開されます。
JR東日本と群馬県でのデスティネーションキャンペーンです。
観光道路沿いには緑色の1年前企画の幟がはためいていました。
(DC)については、昨年の「うまさぎっしり」新潟DCで書きました。
2回に分けて報告します。まず、四万温泉から暮坂峠まです。
四万川と奥四万湖です。
四万川が「ダム」で堰き止められた人造湖が奥四万湖です。
深緑というか翠藍の湖面がきらめいていました。
国指定重要文化財の薬師堂です。
日向見薬師堂は、江戸幕府が開かれる前の慶長3(1598)年、沼田地方の領主だった真田信幸(真田昌幸の長男)の武運長久を願って建てられたもので、
中のお宮は天文6(1537)年に造られたとされています。
行き詰まりの渓谷奥に鎮座しているかわいい社です。近辺には湯浴み所や足湯の施設もありました。
トップ写真は暮坂峠です。
中之条町と六合村との境に位置し、標高1088mの暮坂峠は、
旅と酒を愛した若山牧水(1885~1928)の碑で有名です。
牧水は、数奇な運命の薄幸な人妻に恋し、
旅とともに想いを詩歌に吐露していった。
*幾山河越えさり行かば寂しさの終てなむ国ぞ今日も旅ゆく
*接吻くるわれらがまへに涯もなう海ひらけたり神よいずこに
*白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ
*なつかしき春の山かな山すそをわれは旅びと君おもひ行く
「君おもひ行く」このフレーズについて、ロバート・キャンベル氏は、
You'Re wha's on my mind(瞼の奥に焼きついた)と解説しています(Jブンガク)
また、キャンベル氏は牧水の歌について、
「多くの人に彼の歌が愛されるのは、哀愁をおびた響きで歌われる孤独のうちに、人恋しさが感じられるからであろう。人妻との許されぬ恋の苦悩を、燃えるような言葉で吐露した若き日、……
旅の中に人生の哀歓を見出す歌は、つねに郷愁の中に息づいており、漂白の歌人の名にたがわぬ名作ぞろいである。」と記している。
マントを羽織った旅姿の牧水像を支える碑には、
「枯野の旅」が刻まれています。
枯野の旅 若山牧水
乾きたる
落葉のなかに栗の實を
濕りたる
朽葉がしたに橡の實を
とりどりに
拾ふともなく拾ひもちて
今日の山路を越えて來ぬ
長かりしけふの山路
樂しかりしけふの山路
殘りたる紅葉は照りて
餌に餓うる鷹もぞ啼きし
上野の草津の湯より
澤渡の湯に越ゆる路
名も寂し暮坂峠
紅葉にはまだ早く、辺りには人の気配も少なく、
夜半の雨の名残か、暮坂峠は薄霧めいた空気に満ちていました。
この後、野反湖から長野原・八ツ場ダム建設現場を、
案内していただきました。