雨模様の神域 杉並木は古代伝説への道
この夏、長野市に行く機会があったので、一泊して、かねてから訪れてみたいと思い、
これまでチャンスがありながら、果たせないでいた戸隠神社に詣でてきました。
ホテル前のバス停から、淺川ループライン経由、
キャンプ場行き急行バスに乗ったのは9時30分。小雨模様ながら、空は明るくなってきた。
急勾配のカーブを曲がりながら林道の中を、神域に入っていく。
奥社入り口に着いたのは10時半を過ぎていた。寒い、雨が降り続いている。
マップガイドによると奥社まで40分とある。
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馬車止めの脇の大鳥居をくぐって歩き始める。
小石の道の両脇は小川がさらさら流れいてる。
20数分で赤い板壁でできた隋神門に着く。
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この辺り来ると、両側の杉並木の巨木が圧倒する。
ここから奥社まで700メートル。
両脇には百数十本の杉の大木、樹齢は400年を超すといわれる。
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道はいよいよ、上り坂になって、きつい。
太古からの歴史が重責する巨大杉の神木が凄さを増す。写真を撮っている余裕がなくなってきた。ようやく上り詰めて九頭龍社の前に出た。脇には小さな社務所がある。
そこから、剣呑な峰で知られる蟻之塔渡り、八方睨で知られる、修険行者の戸隠山、九頭龍山への登山道が始まる。
今のたにしの爺には、とても近づける山ではないようだ。
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さらに右奥への石段を登ると奥社の前に出る。
戸隠神社奥社である。ようやく永年の念願がかなった。雨はすっかり上がったようだ。
だが残念なことに、天照大神が天の岩屋に引きこもり、天下は暗闇となった。
怪力無双の天手力雄命が天の岩戸を開け、投げた岩戸が戸隠山、九頭龍山となったといわれる。
「戸隠山岩戸伝説」の岸壁が霧の中に隠れている。
想像を絶する岩の壁だと聞かされてきた岸壁は、姿を見せてくれなかった。
出直しなさいというサインかもしれない。
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雨もすっかり上がり、帰路はのんびりぶーら、ぶーら。神域の冷気が清清しい。
行き交う人たちも増えてきた。
バス停前に戻り、名物の「戸隠そば」を賞味。ハイ満足でした。
帰りは戸隠バードラインの急坂、七曲りコースで長野駅へ。
今回は、奥社のみの戸隠し詣でしたが、戸隠神社は5社からなっている。
宝光社、中社、奥社、九頭龍社、火之御子社。それぞれ古代伝説の起源を持っている。
いずれ5社詣でに出かけたい。そんな思いの残る旅でした。
戸隠神社ホームページ